ビオンテック、変異株対応に自信 CEO、100日以内に販売可能
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ファイザー社が提携しているビオンテック社の新型コロナ用mRMAワクチンとモデルナ社製のmRNAワクチンは同じ部分と異なる部分から構成されています。
基本的に新型コロナウイルスの mRNA ワクチンは、次の3つの成分から構成されています。
(1) mRNA 本体
(2) mRNA を包む部分:壊れやすいRNAを細胞内まで保護して届ける役目
(3) 塩類、糖類、緩衝剤:薬剤の安定性や保存性を高める役目
同じウイルス(新型コロナウイルス)を標的にしているワクチンですので、(1)は各社同じはずですが、(2)と(3)は各社異なるもので、それぞれに企業秘密です。この差が有効率と副反応発現率に影響していると思われます。(2)は非常に壊れやすいとされるmRNAを保護して体内に届ける役目を担っています。特に(2)が異なれば、ワクチンとしての有効性や安全性に大きな違い(性能差)が現れるため、別々の臨床試験が必要なものとして扱われます。
これまでの変異では、従来の新型コロナウイルスのmRNAに対し変異部分は限られていたことから従来のワクチンがある程度共通に有効でした。しかし、オミクロン株では変異部位が30程度と多いため、従来の新型コロナウイルスのmRNAから作られたワクチンでは有効な抗体とならない可能性があることが危惧されています。そこで、各社「オミクロン株対応」とするものは、(1)の部分のmRNAにオミクロン株のRNAを使い、(2)と(3)は従来の新型コロナウイルス用ワクチンと同じものを使って製造することを意味しています。
この変更によってつくられるワクチンは、理論上はオミクロン株に効果がある抗体がつくられ、従来のワクチンと副反応の傾向は同じと考えられることから、新たに大規模な臨床試験は要求されないと思われます。
ビオンテック社CEOの発言は、製品の開発、製造、品質検査、流通に100日以内と考えていることを示しており、すでに大量生産経験がある企業幹部の発言ですので信頼性が高い発言だと思います。
これまでのワクチン流通の情報などから推測すると、ワクチン製造には15~30日程度かかるようです。残りのプロセスをいかに短縮するかによりさらなる短縮の程度が決まります。
推測の根拠
https://newspicks.com/news/6050624?ref=user_1310166