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水虫薬に睡眠剤混入の「小林化工」、生産拠点・人材をサワイHDに譲渡へ

読売新聞
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    専修大学 商学部教授

    小林化工は同業サワイHDの経営譲渡が発表されましたが、2021年5月1日付で、代表取締役に弁護士資格を有する田中宏明氏が、筆頭株主には(同社の財務的な問題に対処できる)オリックスが就いていました。創業者一族の前代表取締役小林広幸氏、前取締役小林順子氏も経営から退いていました。この時点ですでに「事業譲渡」が考えられていたと思います。

    同社は、ジェネリック薬として製造販売していた「経口抗真菌薬」に同じ工場で製造している「睡眠薬」の薬効成分が高濃度に混入し、服用患者さんから死亡例を含む事故や予期せぬ「睡眠薬」による交通事故が頻発し、許認可権をもつ福井県にから116日間の業務停止処分を受けていました。

    国際製造基準に規定された手順書を遵守すれば当然に防げるミスが防げなかったことの原因が違法なコストダウンにありました。また、不正を経営陣が黙認し、違法製造が長期間にわたり常態化していたと報じられていました。

    2021年4月には、2011年と16年に遡り、国の承認と異なる手順書や製造記録の偽造などが判明しました。その違法性を隠して補助金を受け取ったことに対し、福井県とあわら市から補助金の返還命令を受けていました。

    2021年4月には製造基準偽装が明白だった同社主要12製品の製造販売が承認取消しされ、同6月には健康保険適応から外されていました。もとより、他製剤が混入した抗真菌薬では死亡例が発生しており、問題が発覚してからは事業を正常に営める体制でもありませんでした。この時点で、田中宏明弁護士の代表取締役への就任は、同社の主要事業が被害者補償を中心としているものを示していたように思えていました。

    同社のように化学原料メーカーを発祥とする製薬企業は、製造技術と品質保証能力は有していますが、独自に臨床試験を実施できる機能を有していないことが多いと思います。それでも最終販売者(メーカー)としての事業を成立させやすい「ジェネリック医薬品」の領域、しかも国の医療費削減策に大きな貢献ができることから重点的に産業育成され、急成長していた同事業への参入が多くみられました。

    ジェネリックへの極端な優遇政策は、日本の創薬技術を衰退させた原因の1つだと思われます。現在はその方針への極端なかじ取りから転換が図られているように見えます。今後日本の製薬産業を取り巻く環境は大きく変化するでしょう。


  • 総合医, 臨床教授, 国際公衆衛生師, 麻酔科標榜医, 総合内科専門医, 学校医, 産業医, アメリカ健康教育師 副院長,臨床教授

    小林化工自体は非常によく使用する薬を製造する会社です。水虫の薬を飲むと眠くなるという方が今だにいてドキドキします。実は一般的に水虫の薬と睡眠導入剤で相互作用を薬剤師、医師ともに気づいてなければ作用が増強することもあります。今回の話は全く異なり製造過程での問題です。
    下記は事故調査委員会の概要をまとめたものです。上記のように実際の患者さんでも今だに疑うことがあるため調べました。

    医薬品の製造工程は、①原薬(薬効成分)の製造工程、②製剤工程、③包装工程に大別されますが、小林化工は、②の製剤と③の包装を行う、いわゆる製剤メーカー。医療用医薬品7は、先発品(新薬)と後発品(ジェネリック)に大別されますが、小林化工は、ジェネリック医薬品の製造販売業者です。

    イトラコナゾール錠 50mg(ロット番号 T0EG08これが水虫のくすり)に睡眠剤が混入するに至った経緯

    現場フローの記載に基づけば、そもそも夜勤の作業者が端数原料保管室内から原料を持ち出す際、イトラコナゾールではなく、リルマザホン(リスミーといってよく使用する眠剤)塩酸塩水和物を持ち出し、誤っていることに気付かないまま秤量し、その後の作業を引き継いだ日勤の作業者が、原料が誤っていることに気付かないまま後混合作業を行ったものと考えられる。 そもそも、なぜ作業者がイトラコナゾールとリルマザホン塩酸塩水和物を取り違えたのかについては、その理由は判然としない。イトラコナゾールとリルマザホン塩酸塩水和物 の容器の外観は明らかに異なる上、容器の表面には、原料名が明記されたシールが付されており、作業者がイトラコナゾールを取り出すことを明確に意識しながら作業をしていれば、取り違える可能性は極めて低いと考えられる。作業者が散漫に作業をした結果、取り違えが生じた可能性が窺われるが、当該作業者は端数原料保管室内から誤ってリルマ ザホン塩酸塩水和物を持ち出した状況について具体的に記憶をしていない。

    まとめると
    夜勤者が原因不明で間違って混入し、引き継ぎ、 本来であれば取り違いを防止するための仕組みが十分に機能していなかったということです。

    事故調査委員会報告書
    https://www.kobayashikako.co.jp/news/2021/210416_surveyreport.pdf


  • IT企業 HRD Expert

    この事件の原因はよくわかりません。ネット情報ですが

    ・ダブルチェックすべき体制をとっていなかった
    ・薬品の継ぎ足しは厳禁なのにしていなかった→それ以前にマニュアルに指示されていた
    ・品質試験結果の捏造(事実認識)

    というのは見かけました。

    人の命を奪う可能性があることを認識できていなかったということなのでしょうか?それとも認識した上でのことなのでしょうか。


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