自動運転車向け保険一覧（2023年最新版） 損保各社の開発状況や内容は？
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公道で多くの自動運転車が走るようになると、車対車の事故で「過失割合」をどう算定すべきなのか、新たな基準が求められます。
人間が運転する場合と比べ、自動運転は圧倒的に事故率が低いのだとしたら、自動運転車と従来車の衝突による事故の原因は人間の運転者に起因するものが圧倒的ということになり、責任の大半は人間のほうが負うことになるでしょうか。もしそうなら、一般の運転者が支払う保険料は現状と変わらない中で、自動運転車にかかる保険料はごく僅かとなります。
二酸化炭素の排出権取引のように、自動運転車の実質保険料負担はマイナス（還付のほうが多くなるケースが大半）になることだって考えられます。そうなれば、こうした先端技術を利用する人の初期の負担が還付によって軽減され、保険が自動運転車の普及を加速させる原動力になるかもしれません。まさに、能動的なダイナミックプライシング。
過失相殺の考え方自体が変化し、自動車保険の機能は対人賠償や対物賠償など、他者への賠償責任の補償という機能が縮小。車対車の衝突事故であっても、基本的には自車に生じた損害に自分で対応する機能＝人身傷害や車両保険が中心になっていく流れも考えられます。そうなれば等級制度といった保険料負担のしくみも変わり、示談交渉サービスも不要になっていきますので、保険商品自体は非常にシンプルなものになる可能性もあると思います。自動運転車の発売・普及とともに、自動運転向け保険は市場が拡大していくことが確実。現在は、保険をどのような内容にするかを各社が模索しながら、すでに実証実験など向けに保険を提供し始めている段階。今後に注目。
