2021/11/18

【直球】山崎元さんに聞く、正しい「ぜいたく消費」

NewsPicks 記者
収入が増えたからといって、すぐに車や家を買う人は一生お金持ちにはなれない──。
世界的なベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』(2000年、筑摩書房)の中で、著者のロバート・キヨサキは繰り返しこのように説いている。
曰く、収入とともに支出も増えてしまう人は、一生「ラットレース」(働いても働いてもお金が貯まらない状態)から抜け出すことはできず、中流以下にとどまるというのだ。
キヨサキだけではない。多くのファイナンシャルプランナーやお金の専門家は、すぐに値崩れしてしまうような高価な車や家といった「ぜいたく品」の購入に否定的だ。
本特集の第3話でもお伝えしたように、物欲を上手にコントロールすることこそがお金を増やす近道というわけだ。
しかし、である。
そうはいうものの、収入が増えて余裕ができたら大きな家や新しい車が欲しくなるのは、自然な欲求ではないだろうか。
ふだんはNewsPicks編集部で自動車業界を担当している筆者も、今年中に新車に買い替えたいと思っているところだ。(私の場合、特段収入が増えたわけではないのだが…)
果たして本当に、車や家を買ってしまうことは「貧乏」への入り口なのか。
モヤモヤを解消すべく、お金のエキスパートとして名高い、経済評論家の山崎元氏のオフィスを訪問した。「ぜいたく買い」のみならず、FIREや幸福論まで、山崎氏の分析をお届けしよう。
INDEX
  • 山崎さん、新車買いってどうですか?
  • ぜいたく買いの「基準」は?
  • 2%の自動車ローンは高い?
  • 「物欲とお金」はどっちが先?
  • 年収が多ければ幸せになれる?
  • お金と幸せを両立するには?
  • FIREが「イケてない」理由
  • お金のことを考えるのは「嫌い」

山崎さん、新車買いってどうですか?

お金について書かれた本を読むと、皆一様に「新車書い」を否定しています。山崎さんはどんな意見を持っていますか。