『アナフィラキシー』ってなに?どのように対応すればいいの?(堀向健太) - 個人
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Yahoo個人の記事を更新しました。
『アナフィラキシー』という言葉を報道で見かけるようになりました。
そこで、アナフィラキシーにどんな原因物質があるのか、どんな場合に起こりやすくなるのか、初期対応も含めて簡単に解説しました。
ご参考になれば幸いです。
注目のコメント
大変わかりやすく、整理されているので必読です。
「アレルギー」という言葉は、医学的定義と一般的な使われ方がかなり乖離してしまっています。
例えば薬の副作用を「アレルギー」と書いており、それにより「ワクチンは難しいでしょうか」と聞かれることもありますし、
薬により蕁麻疹が出たのを「アナフィラキシー」と書かれる方もおられます。
これらは全て正確な使い方ではなく、言葉だけが一人歩きしています。
アレルギーは「特定の物質(=抗原)に対する免疫反応により、不利益な症状が出る」ことを指しており、あくまで「人間の免疫側の問題」です。
薬の副作用は「薬物による生態への影響で、狙っている効果ではない、狙っていないものや好ましくないもの」を指し、「薬そのものによる作用」です。
薬の副作用の中にアレルギーやアナフィラキシーショックはありますが、「副作用=アレルギー」ではありません。
(なおこれらがワクチンでは「副作用」ではなく「副反応」と言葉が変わります)
またアナフィラキシーについては、記事にある通り、
『アレルゲン等が体にはいってくることで、ふたつ以上の臓器に、そして全身にアレルギー症状が起こる、いのちに危険がおよぶ可能性のある過敏な反応』
であり、アレルギーの中でも激しく、命に危険が及ぶ可能性があるものを指します。
さらにアナフィラキシーショックは、その中でも実際に血圧低下・意識状態の悪化など「生命の危機に直結する症状」が出現した状態を指します。
つまり、アレルギー>アナフィラキシー>アナフィラキシーショック、という言葉になります。
是非ご自分に関わることなので、お持ちの方は正確な言葉・表現で把握できるとよいと思います。
コロナワクチンにおいては、「ワクチン内成分に対する過度の免疫反応のあった方」は接種できませんが、これは非常にまれです。
アナフィラキシーの既往がある方は30分の経過観察など慎重な対応をしますが、基本的に「アレルギーで接種できない」という事はほぼないと考えて良いです。
(1度目でアナフィラキシーを起こした方は2回目打てません)