2021/11/9

【早わかり】Facebook問題は、格好のケーススタディだ

NewsPicks編集部 記者
Facebookが行っている『破壊的な選択』を、誰も本当の意味で分かっていない──。
2021年10月5日、元Facebook社員のフランシス・ホーゲン氏は、米議会でこう証言した。
今回の逆風の発端は、ホーゲン氏らの内部告発をもとに書かれた米ウォールストリート・ジャーナルによる調査報道シリーズ「Facebook Files」。
決定的だったのは、Facebook上で起きている問題を同社が認識していたにもかかわらず、成長と収益を優先して十分な対策を行わなかった旨が、内部資料で明らかになった点だ。
だが、Facebookへの逆風は、今に始まった話ではない。なにしろ、マーク・ザッカーバーグCEOはこの4年間、毎年、米議会の公聴会に喚問されているのだ。
そのため、足元で飛び交う関連ニュースのヘッドラインを読んでも、複数の問題が交錯していて、もはやキャッチアップすら難しい。
しかし、Facebookが直面する逆風を知っておくことは、インターネット時代の私たちの「現在地」を知る、格好のケーススタディになる。
特集第1回でSmartNewsの鈴木健CEOが述べている通り、インターネットの普及率だけが世界中で一気に上がってしまったために、わたしたちはまだ、「何がやっていいことで、何をやってはいけないのか」が分かっていないのだ。
そこで、ここ数年、Facebookが晒されてきた批判の内容を、いまいちど交通整理しておこう。何をきっかけに、何が問題視され、どのような経過をたどってきたのか。
以下の表は、これらを年表形式でまとめたものだ。
これらを踏まえると、Facebookに対する批判は、大別すれば4つある。
  1. 個人データの取り扱い
  2. コンテンツモデレーション
  3. 独占禁止法
  4. アルゴリズム