[4日 ロイター] - 米アルファベット子会社グーグルは、先物取引所運営大手CMEグループに10億ドルを出資するとともに、CMEの取引システムをクラウド方式に移行するための提携契約を結んだ。両社が4日発表した。

提携期間は10年で、CMEは来年から技術インフラを「グーグル・クラウド」に移す作業を開始する。10億ドルはCMEの議決権なし・転換権付き優先株に振り向けられる。

アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトとの間で優良企業の顧客獲得を巡る激しい競争を繰り広げているグーグルのクラウド事業にとって、今回のCMEとの提携は大きな成果と言える。クラウド分野に大規模な投資を始めた金融サービス部門に足掛かりを築くという意味もある。

一方CMEもグーグルとの提携により、より市場参加者へのアクセスが容易になるほか、コストを最適化し、ITインフラなどの業務運営も効率化できるという。