[4日 ロイター] - 米配車大手ウーバー・テクノロジーズが4日発表した第3・四半期決算は、一時的な費用を除く調整後の利払い・税・償却前利益(EBITDA)が800万ドルと、初の黒字を達成した。前年同期は6億2500万ドルの赤字だった。

同社はアナリスト向けの説明会で、人員の採用に向けた支出の大半が終了したと述べた。

しかし、保有する中国配車サービスの滴滴出行(ディディ)株急落などが響き、純損失は24億ドルとなった。さらに、第4・四半期の調整後利益見通しが2500万─7500万ドルと、市場予想の1億1400万ドルを下回った。

アナリスト向けの説明会後、株価は時間外取引で約1%上昇している。

総売上高は72%増の48億ドルと、アナリスト予想の44億ドルを上回った。

ライドシェアを含むモビリティー事業の売上高は前年比62%増の22億ドル。四半期ベースでは36%増加し、利ざやはコロナ禍前の水準に回復した。

ウーバーによると、第3・四半期はサービス利用者が増加したほか、運転手が職務に復帰した。運転手に対するインセンティブ報酬が寄与していることが浮き彫りとなった。

空港往復のサービス利用も増加しており、9月初旬以降20%増加したという。コスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は声明で、今年のハロウィーンの週末の利用が2019年の水準を超えたと指摘した。

米国内の月間アクティブ運転手・宅配要員は1月から約64万人増加した。コロナ禍前の水準との比較は示さなかった。

料理宅配などのデリバリー事業は調整後EBITDAが1200万ドルの赤字。総注文は前四半期からほぼ変わらずだった。