株式会社ユーザベースは、2021年11月4日に2021年第3四半期の決算説明会を開催しました。当日の様子をほぼ全文採録でレポートいたします。

【登壇者】
代表取締役Co-CEO 稲垣 裕介
執行役員CFO 千葉 大輔
株式会社ニューズピックス 代表取締役社長CEO 坂本 大典

連結業績ハイライト

千葉 みなさま、本日はお忙しい中ご参加いただきまして、誠にありがとうございます。お時間となりましたので、ただいまより株式会社ユーザベース 2021年第3四半期決算説明会を開催いたします。
ご質問は「Sli.do」という質疑応答サービスにて、受け付けております。運営事務局よりZoomチャットにて、SlidoのURLをご案内しておりますので、そちらよりアクセスいただき、ご質問いただければと思います。
はじめに、登壇します当社役員をご紹介いたします。代表取締役Co-CEO 稲垣裕介。
稲垣 よろしくお願いいたします。1点私からご連絡となりまして、いつも弊社の決算説明会のメインスピーカーを担当している佐久間が、本日は欠席をさせていただくことになりました。盲腸になってしまいまして、すでに退院はしておりますが、病み上がりですので、今回はお休みさせていただきます。
来週以降は平常通り稼働する予定ですので、今日は私を含めたメンバーでお答えをさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
千葉 続いて、株式会社ニューズピックス 代表取締役社長 CEO 坂本大典。
坂本 坂本です。よろしくお願いいたします。
千葉 そして私、ユーザベース 執行役員CFO 千葉大輔の3名で対応させていただきます。本日はよろしくお願いいたします。
それでは第3四半期の連結業績について、私からご説明させていただきます。まず決算のハイライトについて、MRRが9.7億円、前年同期比で21%の成長となっています。
第3四半期の売上ですが38億7,500万円、こちらは成長率18%となっています。そして連結のEBITDAは、3億3,200万円という形で着地しています。
次に事業別の内訳についてご説明します。
端的に申し上げますと、SPEEDA事業とその他B2B事業を合わせたSaaS事業は、MRR成長率、売上成長率ともに前四半期から上昇しておりまして、非常に良いモメンタムを継続できているのではと考えています。
一方NewsPicksに関しては、累計では計画通り進んでおりますが、足下第3四半期のみを見ると、広告の期ズレなど、幾つか課題が残った決算だったと考えております。
SPEEDA事業においては、皆様に懸念とされていた解約率がようやく1.2%と回復傾向を示すことができました。また、その他B2B事業に関しては、引き続き強い成長を維持できていますので、SaaS業に関しては非常に良い決算だったと振り返っています。
NewsPicks事業においては先ほど申し上げた通り、広告売上が少し季節性や期ズレといった要因で、想定通りいかなかった部分があります。一方で前四半期に初めて、四半期比較で減少していた課金売上のベースとなるMRRが、再び増加ペースに戻ったというのが良いニュースではないかなと思います。
全体的には、NewsPicksの広告売上以外は想定通りの結果となった四半期であったと振り返っております。
次に連結のMRRグラフになります。こちらはご覧いただいた通りですけれども、9月末の連結のMRRが9.7億円まで拡大しておりまして、12倍したARRは、116億円を超えてきております。
規模としても拡大のペースとしても、非常に順調な数字ではないかなと思います。
続いて売上の四半期の推移になります。
第3四半期は、前年同期比18%成長の、38.75億円となっています。SaaS事業はグラフの下の方の黒い棒グラフですが、28%成長という形で、来年以降30%成長を目指してる我々にとっては、射程圏内に入ってくる成長率を示せています。
一方でNewsPicksは、繰り返しになりますが広告売上の影響があり、前年同期比で+7%にとどまっている形になっています。
継続性の高いストック売上については、順調に推移しているとご理解いただければと思います。
続いてEBITDAの四半期のグラフになります。
こちらに関しては今年、来期以降の成長投資を実行する年だとお伝えしております。計画通り投資を実行した結果、第3四半期のEBITDAは3億3,200万円になったとご理解いただければと思います。
前回の説明会でも、具体的に何に投資をしているんだというご質問をいただきましたので、それをお伝えしようと思って作成したのが次のグラフになります。
今年の重点投資領域はエンジニアの投資になりますので、このエンジニアの投資、つまりプロダクト開発にかかる人件費や、それに関連する業務委託費の推移をグラフに表したものがこちらです。
前年の3Qに比べて今年の3Qは30%程度上昇しておりますので、我々の強みであるプロダクトを強化していくところに、しっかり投資が実行されているとご理解いただければと思います。
また前回の説明会で、コスト構造について少し見えにくいというご意見をいただきましたので、Appendixに連結ベースのコストの推移を開示しております。こちらもご参照いただければと思います。
続きまして今期の業績予想を、本日修正させていただいていますので、こちらについてもご説明できればと思います。
まず、NewsPicks GINZAという銀座の拠点から撤退する意思決定を行いました。それに伴って、銀座の内装などの償却費、関連して発生する費用を特別損失という形で計上します。
一方でこちらに関しては税金の戻しが発生しますので、法人税等調整額も併せて計上することを公表しております。
また本日はもう11月4日です。もうすぐ今年の年末を迎えますので、今わかり得る売上高および段階利益の足下の推移と4Qの計画を織り込んで、業績予想を修正させていただいた形になっています。
足下見えているリスクを排除して、多少売り上げについてはコンサバに見ている部分もありますが、今年の着地見通しと捉えていただければ幸いです。
ここまでが連結業績についての概要になります。

SaaS事業ハイライト

次に事業別の状況をお話しできればと思います。
この四半期から我々のSaaS事業、4つのプロダクトをまとめた形での状況をお伝えしつつ、セグメントであるSPEEDA事業およびその他B2B事業にブレイクダウンできればと思っています。
まず売上高の成長率についてです。
これまでSPEEDA事業単体では、2018年から売上高成長率が30%を下回っていますが、FORCAS、INITIALなどの複数プロダクトの展開により、30%を超える成長率をキープし続けてきました。
コロナのタイミングに30%を下回りましたが、徐々に売上高成長率は回復し、30%までわずかな水準、28%まで回復してきております。来年以降の30%成長に向けて良いモメンタムであるとご理解いただければと思います。
次に利益率に関してです。我々はしっかり利益を出しながらトップラインの成長も果たしていくことを掲げています。
SaaS事業の12ヶ月平均の利益率の推移を表したのがこのグラフになります。四半期推移ですと少し凸凹しますので、12ヶ月平均という形で開示をさせていただいています。
足下では、SPEEDA EXPERT RESEARCHへの成長投資およびFORCAS Salesへの成長投資を行っていますので、やや減少傾向でありますが、それでも現状でいうと20%を超過する水準で推移しています。しっかりSaaS事業全体でEBITDAマージンをコントロールしながら、トップラインを上昇させていくという経営方針だとご理解いただければと思います。
なぜこれが実現できているのかというと、利益の反対側にあるコストの効率化が非常に進んでいるからです。
我々のSaaS事業は、基となっているアセットがほぼ共通化されてきており、データや開発、デザイン、コンテンツが同じ体制の中で運営できています。ですので、この共通化されたアセットを用いてSaaS事業を展開しているがゆえに、一定の高い利益率を示しながら、トップラインの成長も果たせているということを、今回お伝えできればと思います。
また、現在各SaaSではセールス体制を拡大していますので、セールス&マーケティング比率は徐々に上がってきていますが、今後クロスセルを強化して効率化を図っていきます。

SPEEDA事業ハイライト

ここからがSPEEDA事業のブレイクダウンになります。
繰り返しになりますが、MRRは成長率が加速していまして、昨年の4Q時点では13%だった成長率が、今は19%まで改善してきています。ここは20%の目線を持って、引き続き成長率を上げていきたいと考えています。
続いて解約率です。ようやく1.2%まで下がった実績をお示しできたのが、今回の1つのハイライトかなと思います。
これまでも小数点以下の改善や、月次ベースでは改善がしっかり進んでいるにも関わらず、なかなか同じチャートで示すことができてなかったんですが、ようやく結果としてお示しすることができたかなと思っています。
また4Q末には年内1%を目標に掲げていますが、ここはもう射程圏内に入ってきていますので、達成に向けて引き続きお客様に価値を提供できるように頑張っていきたいと思います。
その結果、売上の成長率は23%、17億円超という結果になりました。MRRの成長率が高いので、非常に良いモメンタムができていると感じていますし、その上でエキスパートリサーチの売上もしっかり拡大できており、ほぼ計画通り順調に推移しています。
続いてSPEEDA事業のEBITDAです。年末30%に向けてしっかりエキスパートリサーチ事業に対する投資を実行していますので、今は前四半期比で5.5ポイント程度下がっていますが、こちらについても計画通りだとご理解いただければと思います。
次に、SPEEDA事業の顧客単価と顧客社数です。
こちらについては前四半期で初めて開示したチャートになりますが、こちらも前年同期比で顧客単価が12%上がっておりまして、かつ顧客数に関してもしっかり伸ばせていますので、非常にいい内訳になっているとご理解いただければと思います。
今後も顧客単価についてはエキスパートリサーチのクロスセルや、この後にご説明するR&Dプラン等々も含めて、しっかり上昇させていきたいと考えています。
今回トピックスとして挙げているのが、SPEEDAのR&Dプランです。10月にもプレスリリースを出させていただいていますので、そちらも併せてご覧いただければと思いますが、わかりやすく言うと、これまでSPEEDAの果たしていた機能に加えて、特許や論文のデータ、技術に関する情報をわかりやすく整理し、調査・分析が可能になったサービスで、プランを分けてお客様に提供しています。提供する先としては、日本の事業会社のR&D部門の方々により深く使っていただくことを目的としています。
具体的な内容については、文書で細かく書いておりますのでご確認いただければと思いますが、特許・論文に積極的に投資している企業はどこか、先進技術テーマごとに比較するとどうなるのか、同業他社の動向を把握することや、特許、論文テーマ単位で、注目企業のユースや関連市場のトレンドがわかるなど、技術トレンドとビジネスの両方の視点を持った情報収集や分析が可能となっています。
このR&D部門では、従来から一部のお客様がSPEEDAを導入いただいていました。そのため、2019年11月に特許データを俯瞰して見ることができるオプション機能を追加するなど、顧客ニーズを探りながら、プロダクト開発を進めてきました。
そういう流れがあり、今回R&Dプランという形でローンチいたしました。
その顧客事例として今回セイコーエプソン様にご協力いただいて、こちらのようなスライドを用意しています。前段は調査する・分析する時間を圧縮するというSPEEDAの強みが、最初の価値として提供できております。それによって生じた新しい時間をただただ請負で特許を考えるのではなく、戦略とどうやって紐づけていくかなどを考える時間を使えるようになり、R&D部門自体の存在意義や、会社全体の中での位置づけが上がったという嬉しいフィードバックをいただいています。
今後SPEEDAに関しては、引き続き調査・分析という軸を中心としながらも、従来のジェネラルな機能もブラッシュアップしつつ、今回のR&Dプランのように特定の分野を尖らせていくことで価値を理解してもらい、顧客単価アップに繋げていきたいと思っています。

その他B2B事業ハイライト

続いてその他B2B事業の説明になります。
これはFORCASのMRRのチャートです。1.3億円という結果で、前四半期同様の43%成長を継続しています。こちらについては引き続き高い成長を示せているのではと考えております。
続いてB2B事業全体の売上です。こちらはINITIALと合算したベースですが、ご覧いただいた通り47%と高い成長率を維持しております。
続いてEBITDAです。こちらについては四半期で凸凹ありますが、大きな赤字を増やすことなく、40%以上の成長率を保つ売上を維持できていますので、非常に良いモメンタムだと理解をしています。

NewsPicks事業ハイライト

最後にNewsPicks事業です。NewsPicksのMRRは3Q末で2億6,200万円、前年同期比で見ると12%成長という結果になっています。
冒頭でも少し触れましたが、第2四半期で初めてQonQ(前四半期比)でMRRがマイナスになるということがありました。ただそのときもお伝えした通り、一過性の要因だったということが今回結果として示せたのではないかなと思っています。
今後もMRRに関しては、法人・個人ともに増加トレンドでいけると見ていますので、引き続きその前提でトレースしていただければと思います。
続いて、今回想定外だったのが広告売上になります。
スライドのサブメッセージも書かせていただいてますが、3Q累計で見ると前年比34%ですので、しっかり事業としては成長できています。
ところが今回3Qに計上する予定だった案件が4Qに期ズレしてしまったことや、コロナの情勢の中で、去年の前半は広告出稿を抑えたお客様が後半に出稿意欲が上がってきたのに対して、今年はもうもう少しwithコロナで平準化されてきた影響が複数重なりまして、今回2Qよりも3Qの売上の方が落ち込んでしまったというような形です。
ただ期ズレの要因もありますし、4Qは従来季節性的には強い四半期になりますので、4Qに関してはしっかり3Q比で成長のモメンタムを示していければと考えています。
NewsPicks全体の売上についてはご覧の通りです。
前年比7%増の16億5,000万円という結果となっています。一番下にあります課金売上がしっかり増加トレンドを示せるかどうかが一つ重要なポイントになっていまして、今回のように四半期の凸凹ありつつも、累計では広告事業も成長させていきたいと考えています。
NewsPicksはどうしてもストックだけではなくフローの売上があります。かつその規模も一定数大きいので、今後も四半期でのEBITDA・売上ともに凸凹ばらつきが出るかと思いますが、基本的には年間を通じて成長させていきたいと思っていますので、その視点でご確認いただければと思います。
最後にEBITDAのグラフになります。
今まで申し上げたところが全てではありますが、今年の1Q、2Qは例年に比べてNewsPicksは非常に強いEBITDAを出すことができていますので、年間もしくは来期以降の成長のために今成長投資を行っています。そのために四半期で見れば赤字になったとご理解いただければと思います。
年度単位でしっかりEBITDAを増やしながら、再度トップラインの成長を果たしていきたいというフェーズにありますので、NewsPicksに関してはそういう状況だとご理解いただければと思っています。
この後、NewsPicks事業の今後の展開、新たな挑戦について坂本からご説明させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

NewsPicks事業の新たな挑戦

坂本 ここからNewsPicks事業の新たな挑戦についてお話させていただければと思います。
これが有料会員のグラフですが、先ほどの決算のところで広告売上が減少したというところでちょっとご心配された方もいらっしゃるかと思いますが、先にご説明しておくと広告事業に関しては、我々は通期でマネジメントをしております。
今期も通期全体でいうと3Q単体で見るとへこんでいるものの1Q、2Qも高かったですし、4Qもしっかり数字が積み上がっているので、トータルで期初に掲げた目標は上振れて達成していける見込みです。そのため私としては、広告事業に対して危機感はございません。
加えてこの有料会員のところの話になりますが、法人事業に関しては力強く成長しておりまして、4Qも高い成長を見込んでおります。なので法人事業も問題ございません。
一番のネックは、個人の有料会員の部分の成長鈍化です。ここがNewsPicksの今一番の課題となっております。
これを解消するためにどう考えているかを、お話させていただければと思います。前回の決算のときにNewsPicksはまだまだ知名度、認知度が低いというお話をさせていただきました。
またNewsPicksは広告単価とLTVが合うのかシビアに見積もってマーケティングを行ってきておりますが、この一年間はLTVを高めるための開発に注力してまいりました。
それが今期順調に上がってきておりますため、来年以降はマス広告を含めて検討していける土壌が出来上がってきたと思っております。
ただその中でマス広告を実施するだけで会員を伸ばせるかというと、それだけでは駄目だと思っております。重要なのは、UIとコンテンツをしっかりと合わせていくことです。
これまでと異なる多様なユーザーが入ってきたときに、NewsPicksがそれぞれの人に合った形で届く体験を作ることが重要になると思っております。
それに向けてどういう取り組みをするのかについて、これからお話しさせていただきます。
まず去年、NewsPicksはリニューアルを行いました。そのリニューアルで目指していたのは、誰が見ても大きく紙面が変わらなかった体験から、1人ひとりにアルゴリズムで記事を出し分け、その人の属性や興味にあったコンテンツを届ける体験を作ることです。そのアルゴリズムは今も引き続き磨いております。
ここから更に大事なのは、そのアルゴリズムで届ける幅広いニーズに答えられる、ロングテールのコンテンツをNewsPicks上に作ることです。それを作るための取り組みをこの10〜11月に発表させていただきました。
1つがカテゴリー強化です。第1弾として「NewsPicksスタートアップ」を10月11日にリリースしております。これはどういうものかといいますと、スタートアップに関して興味のある人、スタートアップと提携したい人、もしくはスタートアップで働いてる人たちが、「スタートアップの情報を見るのであればここを見ればいい」といった場所をNewsPicksの中に作るという取り組みになります。
この中に、オリジナル記事、ピッカーの方々のコメント、そしてメディアコンテンツのキュレーション、これらを組み合わせてスタートアップの情報が網羅的に取れる場所を作っております。
NewsPicksとしては、こういったユーザー毎のニーズに合ったカテゴリーを横展開して広げていこうと思っており、それによりユーザーの多様なニーズに応えていきます。
2つ目の取り組みが、今月リリースいたしました「NewsPicksトピックス」です。これまでの決算の中でも少しお話させていただいていますが、専門家の方々が自分でコンテンツを発信できるというものです。
これまでは、NewsPicksの編集者やメディアが介在してコンテンツを配信してきていましたが、専門家の方々が自分でコンテンツを作って自分で配信し、自分でコミュニティを作っていける、そういった場所を作っております。
ここに例を書かせていただいておりますが、最初は16人のオーナーの方々とそれぞれテーマを決めてトピックを作って、スタートをしております。
トピックスは16トピックをスタートに、これからより多くのエキスパートの方々や専門家の方々に入っていただいて、それぞれがそれぞれのコミュニティを盛り上げていくという形でNewsPicksの裾野を広げていく取り組みにしていきます。
なおかつ来年にはそれぞれのトピック単位での課金機能をリリースする予定となっておりまして、1つひとつのトピックごとに課金ができ、その課金の収益がオーナーの方々に還元されるモデルを構築します。
現在Substackが大きく成長しておりますが、日本でも今後成長していく市場だと思っております。また海外ではSubstackの優良コンテンツ配信者がいろいろなメディアにヘッドハントされるなど、コンテンツを作れる人たちの獲得競争が進んでおりますが、日本でもこういったことが起きていくと思っております。
NewsPicksとしては、コンテンツ配信者となる専門家の方々に日本で最も選ばれるようなプラットフォームを目指していきたいと思っております。
なぜNewsPicksがそれを実現できるのかといいますと、理由が3つございます。
まず第1に、18万人もの有料でコンテンツを収集しているユーザー母体を保有していること。2つ目は、すでに情報発信をしているピッカーの方々がコミュニティ内に存在していること。3つ目は個別課金の仕組みのみならずSaaS事業と連携してビジネスの機会も創出することができるということ。この3つがNewsPicksの競争優位だと思っております。
NewsPicksの中にはプロピッカーを含め多くの専門家の方々が発信をしておられますが、そういった方々と一緒に新しいトピックスを作っていき、それをNewsPicksのユーザーの方々のニーズに合わせてそれぞれマッチングしていくという形で、新しいコンテンツの流通の仕組みを発明していきたいと思っております。
先ほど申し上げましたカテゴリーの強化とトピックス、この2つにより、1人ひとりに合った紙面を作るためのロングテールのコンテンツを発明していきます。それによりユーザーの裾野を広げていくことを実現していきます。
本日説明しましたトピックス事業は、私としては非常に可能性を感じております。まだリリースして数日にはなりますが、トピックス内のコミュニケーションを見ていると、これは次のNewsPicksを作れるなと自信を深めています。
私としてはそこに専念させていただいて、NewsPicksトピックスを新しい事業の柱にするということに専念し、チャレンジしたいと思っております。
そのため、NewsPicksの代表をユーザベースの代表である佐久間と稲垣にバトンタッチして、私は事業に専念するという体制に変更させていただきます。
いきなりの代表変更にはなりますが、ユーザベースグループではこういった変更はよくあります。稲垣は元々NewsPicksのCEOをやっていたこともありますので、社内でもこの変更で何か大きな混乱があったりということは全くなく、むしろ3人で役割分担をすることで、よりスピーディーにNewsPicksを成長させていけるのではないかと思っております。
こちらに関して稲垣からも補足をしてもらえればと思います。
稲垣 改めて佐久間と一緒にNewsPicksとユーザベースの経営をしていきたいと思っております。理由の部分は坂本からお伝えさせていただいた通りではありますが、ユーザベースでは創業当時から私や梅田、新野と一緒に経営してきたことと同じように、どんどん経営のフォーメーションを変えられること、そして状況に応じて最適な形の経営体制を組めるということが強みだと自負をしております。
今回も今のNewsPicksの状況、またこのトピックスの可能性を考えたときには、この布陣がベストではないかとに考えてこの経営体制の変更をさせていただくこととなりました。
ですので、この3人でしっかりNewsPicksの第2の立ち上げをやっていければと思っております。
ちなみに坂本とは2017〜2018年に私がNewsPicksのCEOをやっているときに、一緒に経営をしていた経験があります。坂本の長所は、新しい事業をどんどん推進して立ち上げていく力の部分と、いろいろな社外の方たちとネットワークを構築して、信頼関係を持って良いコミュニティをつくっていくという点です。これに関しては本当に当社の中でもずば抜けて才能がある人間だと思っています。
当時から私が社外で新しい方と会うと、梅田や私以上に初めに坂本の名前を聞くことがすごく多かったことを経験しています。今回そういった背景からも、トピックス事業立ち上げていくためには、坂本に専念してもらうというのがベストではないかと考えて、この体制を構築させていただくこととなりました。

長期戦略説明会のご案内

稲垣 最後に、長期戦略説明会のご案内を私からさせていただきます。
先ほど先んじて少しSlidoの質問の内容を見させていただき、株価の低迷についてのご指摘などもいただいているのを拝見しました。現在ユーザベースは創業から13年経過しまして、これまで様々な挑戦──BtoBやBtoC、グローバルも含めてやってきました。その中でいろいろな事業の進化を遂げてきました。
実績として売上規模も順調に拡大して、創業時に夢に見た100億円を超えて、一定以上のビジネスパーソンの方たちにお使いいただけるような製品を作るところまではできてきたと自負を持ってはいます。ただ結果として、事業体が複雑になってきてしまっているという弊害を感じています。
ユーザベースとしての存在意義や、どういう形で今後成長していけるのかという戦略、利益ポリシー、なぜSaaSとNewsPicksがあるのかという部分のご説明がしっかりできていないことによって、シンプルに当社の価値をお伝えできていないことが改めて課題になっていると感じており、結果としてユーザベースがどういう形で今後成長していくのかについて皆様の腹落ちが若干弱い状態を作ってしまっているという反省を持っております。
今回このタイミングでしっかりその部分を説明し、今ご不安になられているようなポイントを払拭する場を作りたいと考えております。そのための場として、この決算説明会とは別に長期戦略説明会という場を作らせていただければと思います。ぜひ皆様にも奮ってご参加いただければと思っております。
詳細に関しまして次のページに記載をしておりますので、ぜひご確認いただけたらと思います。私からは以上となります。
千葉 我々のご説明としては以上になりますので、続いてQ&Aに移らせていただければと思います。繰り返しになりますが、Slidoという質疑応答サービスを使いながら、ご質問にお答えできればと思っています。
運営の関係上、先にご質問いただいた内容から表示されることになっていますので、順次お答えします。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

質疑応答

※質問の内容は、事業・サービス名を除き、原則Slidoに記載いただいたものをそのまま転記しております。
Q1:株価の低迷をどう自己分析しているか。目指すと公言したプライム市場の基準未達も含めて、説明してほしい。
千葉 株価については私と稲垣から、プライムの市場の基準に関しては私の方からご説明できればと思います。まず株価の低迷ですけれども、先ほど少し稲垣も触れた通り事業の複雑性をどうマーケットの方々に理解いただけるかということに加えて、やはりトップラインの成長率が、まだまだ要求水準を満たしていないのではないかなと思っています。
ここは全社でも掲げている30%成長ということを実績で示し続けるしかないかなと思っていますし、多くの投資家の方と話すと、やっぱり蓋然性の高い、継続性の強い売上がいかに伸びているかという会話になることが非常に多いので、こういったところをしっかりIRでも開示していき、実績としても示していきたいと考えています。
続いてプライムの市場変更に関してもご説明できればと思います。ご指摘の通り、今我々の基準では時価総額1,000億円に達していないので、ここを達成しなければ基準はクリアできないという状況になっています。
また一旦東証の方から、定められた基準をもとに通達が出ている状況ですので、我々としては当初の計画通り最短でのプライム市場上場を目指してはいくものの、株価の状況等を見ながら選定をしていきたいと考えているのが現状になります。
稲垣 先ほどご説明した内容がポイントにはなりますが、しっかりと私たちの今後について説明していくことが重要だと考えております。
改めてポイントとしては、まず1つは私たちの存在意義であり、どういう方向性に行くのかというところのパーパスの部分をしっかりご説明するというところ。あと大きく事業体を分けると、SaaSサイドとNewsPicksサイドと2つあると思っているんですけれども、SaaSがちゃんと堅調に伸びていくということと、NewsPicksが次にどういう進化をしていくのかというところ。さらにはこの2つが掛け合わさることで、コングロマリットディスカウントのようなことではなくて、ちゃんとシナジーを持って新しい価値を創造できることを説明できることが何より重要だと思っております。
最後は利益ポリシーのところですね。このあたりがしっかりとクリアになれば、安心して弊社に対する投資もしていただけるのではないかと思っておりますので、その部分を次のタイミングでしっかりとご説明させていただければと思います。
Q2:SPEEDAの売上高成長率低下を補うために新プロダクトを継続的にリリースしていくとのことですが、何ヶ月ごとにリリースしていくのでしょうか?
また、今後の新プロダクト開発を行なっていく人員は確保済みなのでしょうか?
千葉 こちらに関しては私から回答した上で、エンジニアのリソースの部分になりますので稲垣からも補足をしてもらえればと思います。
まずSPEEDAの売上高成長率低下というところですが、前提としてやはりSPEEDAの売上成長率も元に戻していきたいと思っています。SPEEDAのMRRをベースにした売上を20%以上に戻し、かつエキスパートリサーチ売上を加えることで、30%の成長の水準に戻していきたいというのが大前提になります。
そうは言っても、規模が大きくなることによって成長率に関しては低下していく可能性がありますので、新たなプロダクトを開発し提供していくことで、この成長率を一定以上保っていきたいというのが我々の考え方になっています。
リソースの状況に関しては稲垣から補足してもらえればと思います。
稲垣 1点目のところも少し補足をさせていただきますと、今期ユーザベースという会社全体の試みとして新しい事業の立ち上げについてのいくつかの制度化を実現しました。今年の実績ベースでも1年間で数個の新しい事業の種の仕込みを入れて、そこで事業の検証をして実際にいいと思ったものは投資をして立ち上げていくサイクルができてきています。このサイクルを来年以降もしっかりと回していきたいと思っております。
その上でプロダクト開発の人員については、ご説明させていただいているエンジニア採用の投資のところが直結していると思いますが、かなり順調に採用できています。当社のエンジニアチームはすごくいい状態でかなり強いチームを形成できており、今期の投資によって採用競争力もかなり増してきていると感じています。
この部分は自信を持って確保できていると言えますし、来期以降もしっかりと確保していけると思っています。あとはしっかりと私たちの利益ポリシーの水準をクリアにしながら、その中でしっかりと踏み込んで、いいプロダクトを作っていくことを今後もやっていければと思っております。
Q3:NewsPicksトピックスの登録メンバーは合計3,500程度で、有料会員数17.7万人に対して2%程度になっています。リリースしてからまだ4日しか経ってはいませんが、少し盛り上がりに欠けるようにも感じます。NewsPicksトピックスを伸ばしていくために必要と考えている戦略を教えてください。
坂本 数えていただきありがとうございます。トピックスに関して私が一番注視をしておりますのはフォロー数ではなくて、その中のコミュニティでどういうやり取りが行われているかということです。実際トピックが立ち上がり、その中でトピックのオーナーとプロピッカーの方々が、その領域に関して議論してるようなところが生まれております。そういったやり取りをより増やすことを一番に置いております。
やり取りがない状態でいきなりユーザーがドンと増えても、どういうコミュニティかわからなくなってしまうので、まずはその世界観を作るところを優先し、その世界観を作った上でしっかりとユーザー数を広げていくことを考えております。重ねてになりますが、私としては今行われているやり取りを見ている中で、かなり自信を深めているところではあります。
Q4:クリエイターエコノミーにおいては、クリエイターとフォロワーがライブ配信などでリアルタイムにコミュニケーションを取っていく流れもあるかと思います。コミュニティを強化するために、同期通信できるプロダクトをリリースする予定はありますでしょうか?
坂本 こちらは現時点で「この時期までにこれを出す」というところは決まっていないものの、当然構想の中に入れております。ただこのサービスに関しては、オーナーの方々と向き合いながら一緒に作っていこうと考えております。
オーナーの方々と一緒にSlackグループを作ってやり取りさせていただいているのですが、彼らと連携しながら一緒にどういう機能を作っていくべきか共創していきたいなと思っております。徐々にいろいろな機能を出していければと思っております。
Q5:NewsPicksの有料会員数が頭打ちになっており、更なる成長のためにマス広告を検討とあります。テレビCMは短期的にコストが回収できないのでやらないとおっしゃっていたと思いますが、どのようなマス広告を打っていくのでしょうか?

Q6:NPにマス広告投入予定とあるが、ユーザベースはマス広告するたびに毎回炎上し、大失敗しているが大丈夫なのか?
坂本 広告で毎回炎上させてしまっている点に関しては、まずご心配おかけして本当に申し訳ございません。順番にお答えさせていただきますと、まずコストの回収という部分に関しては、去年時点ではペイしないと考えておりましたが、今時点ではペイする水準に上がってきたなと思っております。
その要素としては、まずアプリ内のユーザーLTVを月次でウォッチしているのですが、その水準が今年高まってきていること、そしてドコモの提携含む法人営業部隊の体制がしっかり整い、しっかりと認知を獲得したときに営業でも数値を上げることができるようになっていることがございます。これらを鑑みると、コストがペイする水準になってきたなと思っております。なので来年以降はしっかり検討の中に入れていきたいと考えております。
炎上してしまったことに関しては、今回は意図せぬ炎上を発生させてしまい本当に反省しておりますが、今後は大規模マーケの前に事前テストをして、しっかりユーザーの反応を受け止めながら展開していくことが大切かなと思っておりまして、そういった形で実施してまいります。加えて社内でのチェックのみならず、外部の識者などともしっかりと議論する体制を整えて、必ず次回はそういったことないように取り組めればと思っております。
Q7:Newspicksの広告売上の期ズレとのことだが、期ズレの理由と金額を教えてください。4Q広告売上は去年比で伸びると考えて良いのでしょうか?
千葉 Overviewを坂本からご説明させていただいて、細かい数字に関して私から回答させてもらえればと思います。坂本さんお願いできますか。
坂本 期ズレの理由といたしましては、それぞれのクライアントさんの異なる事情が重なった結果となります。それらがたまたま3Qに重なったと思っております。
NewsPicksの広告事業は通期でマネジメントしており、4Qに関しては順調に案件は伸びてはいるものの、昨年対比で行くかどうかに関しては、来年以降の成長も鑑み、通期の予算を達成していければと考えております。
千葉 私の方から簡単に補足しますと、昨年の4Qは8億7,800万円というのがNewsPicks事業の広告売上でした。これは過去最高の売上の水準で、おそらくここまでは至らない可能性が今はあるなというのが、今回、業績予想の上方修正をした前提となっています。
つまり広告売上がそれをさらに上回るようなことがあれば、上振れて着地するということになると思いますが、来年、つまり年を超えて受注するか、年内に受注するかというところはお客様と話し合いながらジャッジしていきたいなと思っていますので、現時点ではそういった見通しだとご理解いただければと思います。
Q8:4Qに利益をほぼ出さない予想だが、何に投資するのか?
千葉 基本的には期初計画した投資を実行していくというところが大原則になります。
今年はエンジニアの採用を含めたエンジニア投資というところがメインになり、かつSaaS事業に関してはセールス&マーケティング部門の人員強化も実行しています。主に人件費がこのコストになりますので、採用してから実際に入社、人件費が計上されるまではどうしてもテールヘビーになってしまうというところがベースにあります。
また一時的にかかるコストも、執行のタイミングが3Q〜4Qにかかるものがいくつかありますので、このようなコストを加味すると4Qに関してはあまり利益が出ないと見通しています。ただこれ自体は期初に掲げた計画通りであるとご理解いただければと思っています。
この辺のコストも踏まえて、来期の計画について、もしくは今後の投資と利益のバランスに対する考え方は12月16日の長期戦略説明会でしっかり示していきたいと思っていますので、もうしばらくお待ちいただければと思います。
Q9:SPEEDAのエキスパートリサーチの売上が増えていないように見えるが、どのように捉えているか。
千葉 おっしゃる通りグラフを見ていただくと今年の1Qが最も売上としては大きくて、2Q、3Qは微増というような形になっています。ただ昨年からの伸びや社内の計画との比較で見ると順調に推移をしていますので、我々としては計画通りであると捉えています。
当然4Qにかけてもしっかり伸ばしていき、エキスパートリサーチ売上の増加がSPEEDA事業の増収に貢献していくようにやっていきたいなと考えていますので、ここが成長投資のポイントであることには変わりないとご理解いただければと思います。
Q10:SPEEDA等、海外展開の状況を説明してほしい。
稲垣 海外展開の状況については引き続き方針としては変えていなくて、今アジア全域の展開をしながら、その中でも中国に注力して投資を行って、中国事業を立ち上げていくことを継続して実施しております。
千葉 それに加えて、SPEEDA Edgeというプロダクトが今年の投資の1つでもあったんですけれども、アメリカのエマージングマーケット、新興マーケットを理解するのに役立つサービスになります。ここはビザ等の関係で少し立ち上がりが遅れていたのですが、今ようやくスピード感を持って立ち上がってきている状況です。ですので、SPEEDAに関してはSPEEDA Edgeでアメリカ、SPEEDAのアジア展開での中国を中心としたアジアに展開しているとご理解していただければと思います。
Q11:今期4Qが利益におけるボトムになると考えて大丈夫なのですか?
千葉 今年に関しては4Qが当然ながらボトムになりますし、我々としてはこのボトムの利益を単純に4倍して来期の計画にするという発想は今のところありませんので、しっかり12月16日の説明会で長期的な我々の利益ポリシー、各セグメント毎でどう考えているのかとか、連結でどう考えるべきなのかというところを示しつつ、来期の計画に対しては、来年の2月の通期決算説明会でお示しできればと思っています。
正常収益が下がっているという状況ではなく、成長投資をすることによる利益の落ち込みですので、ここは我々の実態の利益と必ずしも一致していないというところをご理解いただければ幸いです。
Q12:FORCASはセグメントの切り出しはしないのですか?
千葉 ここは正直迷っていまして、SaaSという形で全体を今回のように俯瞰してご説明した上でブレイクダウンをすべきなのか、この辺は社内、監査法人とも協議しながら考えていきたいなと思っています。
12月16日に説明する内容としても当社のSaaS事業が何を実現するのか、そのためにどういう方々が顧客の対象になっていくのかという、いわゆる市場の考え方みたいなところを示していきたいと思っています。投資家の方々とも議論しながらどういう形がよりわかりやすいのか、どの粒度で開示すべきなのかというところは適宜改善していきたいと感じています。
Q13:エンジニア投資について、プロダクト開発に係る人件費及び業務委託費について会計処理としては、資産計上を行わず、全額費用処理してP/Lに影響しているのでしょうか?
千葉 会計に関する話ですので私からご説明できればと思います。
結論としては内容によるというのが回答でして、会計処理としてはプロダクトの機能開発を含むプロダクト開発によって収益を生むかどうかということと、あとは業務改善が著しく認められるかという2つの指針に照らし合わせて、合致する場合は資産計上して減価償却とする形になります。そうでない場合は、直接人件費としてPLで費用計上しているものがあります。
細かい点はこの場では割愛させていただきますが、基本的にはそういう方針で一貫して計上しているとご理解いただければと思います。
Q14:Appleの追跡制限による広告収入への影響はあるか?
坂本 NewsPicksはAppleのこういった機能を現状使っておりませんので、直接的な広告収入への影響はございません。また世の中がこういったリタゲなどを制限されていく中で、コンテンツによる広告というものは流れが来ると思っておりますので、長期的には我々としてはポジティブな流れかなと思っております。
Q15:丸の内に本社を移転されることで可能になると思っていることを教えて欲しい。
千葉 こちらは三菱地所さんとの提携のところから稲垣と一緒に進めてきた経緯がありますので、稲垣からご説明させていただきます。
稲垣 三菱地所さんに出資をいただいたときから丸の内への移転の話がありました。丸の内自体は既に確立された世界があり、素晴らしい大企業が集まっているエリアではあると思いますが、なかなかそこに対してベンチャー・スタートアップが入っていきにくいという状態があります。
丸の内において大企業やベンチャー・スタートアップの共創をもっと多くしていくことが、三菱地所さんにとっても私たちにとってもプラスになることですし、今の日本にとっても必要なことなのではないかと議論してきました。
今回私たちが丸の内に拠点を構えることで、1つ新しいシンボル、大企業やベンチャー・スタートアップの共創の場のシンボルを作れるのではないかと思っています。スタジオやイベント空間なども作りたいと思っています。そこでいろいろな企業との共創関係を構築し、情報として発信され、新しい事業の価値創造がされていくようなことを、この場でエンカレッジしていけたらと思っております。
Q16:来期以降の投資金額は今期と比べてどうなるのですか?
千葉 こちらについてはまさに今、来期の予算を最後詰めているフェーズになりますので、結果としては来年2月の決算説明会をお待ちいただければと思いますが、その前提となる利益の考え方、投資の考え方については、12月16日にしっかりとご説明できればと思っています。
SaaSに関しては、これまでのトレンドから計画に関してはある程度詰まってきていますが、先ほどから触れていただいてます通り、NewsPicksの広告、マーケティングをどう打っていくかというところでかなり投資の金額はぶれますので、この辺はしっかりこれから期末に向けて詰めていければなと思っています。
Q17:NewsPicksの値上げについて話して欲しい。

Q18:先日のNewPicksの広告の失敗、撤収についての社内総括について教えていただけませんでしょうか?
坂本 値上げに関してはNewsPicksは、価格弾力性はあると思っておりまして、今回の新規会員に限定して値上げをさせていただきました。
我々としては年割会員は値上げをせずに、新規月額会員だけの値上げとしてやらせていただいておりまして、それにより年割会員の比率を高めながら会員のMRRをしっかり積み上げていければと思っております。
2つ目の広告の失敗、撤収についての社内の総括についてというところになります。
まず大前提、今回広告を取り下げることになった時点で我々としては大変反省をしております。
その反省すべきポイントはいくつかありまして、1つはメッセージ、2つ目は場所、そして3つ目はもともとは動画のコンテンツだったものを写真でシェアしたことなどです。そういったいくつかの要素が掛け合わさってできているものではございますが、総じて今回我々として、コロナで苦しんでいる方々がいらっしゃる中での想像力が及んでいなかったというところをしっかり反省をしております。
我々の社内だけでは、どうしても同質性の高いメンバーでの議論となってしまい、今回の広告に否定的な提言を出すことができなかったので、今後のマス広告に関してはしっかり外部も含めて、こういったことがないようにしっかりと体制を整えて打っていければと思っております。
Q19:売上30%成長について、現状まったくぶれていないのですか?
稲垣 はい、ぶれていません。もともと開示させていただいている2028年、そこに向かってしっかり平均30%成長を達成していきたいと思っております。
Q20:When can we expect NewsPicks subscription revenue to start accelerating growth again?(NewsPicksの有料課金売上が再び加速度的に増加し始めるのはいつ頃でしょうか?)
坂本 サブスクリプションの売上に関して、法人に関しては4Q、来期も含めてしっかり高い成長率を出していけるかなと思っております。個人会員に関しては来年どの時期でマーケを打っていくかというところに依存はしていきますが、来年の2Q以降の広告を現在検討しておりますので、それ以降を想定しております。
Q21:佐久間氏、稲垣氏が株式会社ニューズピックス代表取締役となり、株式会社ユーザベースと兼務される人事を発表されました。それぞれ、佐久間氏はCEOとしてのSPEEDA事業、稲垣氏はエンジニア組織の体制・基盤構築というミッションがある中での兼務となりますがそのミッションへの注力が薄れてしまう懸念はないのでしょうか?
稲垣 これは結果としてスピードが上がると思っています。これまでもユーザベースの代表としての顔ももちろんありますので、佐久間もNewsPicksには常に気を配っていましたし、私もNewsPicksのエンジニアチームと連携して投資を進めていました。
その中でさらに新規事業の立ち上げに気を配ってということをしていましたが、今回の体制変更によって明確に坂本にトピックスの新規事業立ち上げを任せることができ、私たちは私たちの得意領域にもっとフォーカスすることができますので、結果としてこのスピード感は上がっていくと信じております。
Q22:コスト構造の開示等、開示の粒度を上げていただき、ありがとうございます。MRRの開示について、YoYだけでなくQoQも投資家はみておりますので、数値を加筆してもらえると助かります。
千葉 ありがとうございます。次回から工夫させていただければと思います。
Q23:前回の決算説明会でプライム市場上場に関して証券会社と対策を考えていると言っていたが、結局無策なのですか?
千葉 前回ご説明させていただいたときから、プライム市場に上場するためのスケジュールに変更はありません。我々としては計画通り進んでいる中で、そうは言っても足下の時価総額が1,000億を超えていないというところについて、どのタイミングで1,000億を超えていれば我々が計画しているスケジュール通り、プライム市場に上場することができるのかという会話を証券会社としてる状況になります。
そのタイミングは、おそらく皆様が想定されているよりも少し遅いのではないかなと思っていますので、そこのズレがご質問いただいた方と我々の認識のズレかなと思っています。ここは然るべきタイミングで開示も含めて行えればと思っておりますので、そのタイミングまでお待ちいただければと思います。
Q24:エキスパートリサーチが、他の類似サービスと比較しても、大きく立ち上がっていないように見えます。課題と今後の見通しについてご説明ください。
千葉 我々としては計画に対して順調に進んではいますし、成長率は非常に高いと思っています。ただ、規模がまだ圧倒的に他社に比べて小さいというのは事実でして、1つはエキスパートの数自体も競合他社に比べて少ない現状は否めないかなと思っています。ここは今回NewsPicksともシナジーを効かせながら、引き続き増やしていきたいと考えているところです。
また競合他社に比べて我々の優位性としては、SPEEDAの顧客基盤+プラットフォームがあることと、そこに付随するエンジニア陣がいるというところがありますので、他社とは違う付加価値を提供することで売上を伸ばしていきたいと考えています。
Q25:遅れて参加したため、冒頭にご説明あったかもしれませんが、本日の説明会に代表取締役の佐久間さんが参加されていない理由について教えてください。
千葉 急性虫垂炎になってしまいまして、無事に退院してはいるのですが、少しまだ体調が回復していませんので、安全を期して今回は欠席させていただいております。週明けからは復帰する予定ですので、ご心配をおかけして申し訳ありませんが、そのような理由になります。
Q26:For Speeda, still quarterly new accounts growth is around 50, in the past was close to 100 at times - why has this slowed even though you have a bigger company?
(SPEEDAの四半期ごとの新規口座数の伸びはまだ50件程度ですが、以前は100件近くになることもありました。会社の規模が大きくなったにもかかわらず、この伸びが鈍化しているのはなぜですか?)
千葉 我々の今のSPEEDAのお客様のアロケーションというか状況について、簡単にご説明できればと思います。超エンタープライズ、大企業群と考えているお客様については、社数ベースではほぼアカウントが開いている状況になります。
ただ、この方々は1社あたりSPEEDAをご利用いただける部門数や人数が非常に多いので、我々が対象とするお客様に対してどれぐらいペネトレーションできているのかというと、そこまでまだ高くない状況にあります。
中堅企業またはスタートアップ企業は、まだまだ我々の対象と考えている社数に対して進捗できてない状況になっていますので、引き続き社数も伸ばしながら、ただ顧客単価を上げていくところに注力していきたいというのが現状になります。
Q27:NewsPicksの有料会員はアーリーアダプターの天井に到達している印象ですが、ビジネスを優先してマス化することでメディアのエッジがそがれてしまう可能性もあると見ています。そのような状況をどうお考えでしょうか?
坂本 ご質問ありがとうございます。まさにこのメディアのエッジを削がないためにも、先ほどご説明させていただきましたカテゴリであったりトピックスを作っていく必要があるというのが私の考えになります。
どうしてもみんなが同じ紙面を見る形になってしまいますと、おっしゃる通りどんどん共通項を取りに行くコンテンツが増え、それによりエッジが薄れていってしまいます。それを打開するために、例えば今回スタートアップというNewsPickの立ち上げ当初から強いエッジのあるテーマのカテゴリを作り、そこにスタートアップの経営者の方であったり、VCの方であったり、もちろん大企業のスタートアップに関連する方だったりを集めています。
それによりエッジのある深いコミュニティが、また復活しています。そういった体験を他のカテゴリーであったりトピックスの中で作っていくことで、エッジあるコンテンツを増やしていきたいと思っております。
Q28:クリエイターエコノミーでは特にnoteが執筆エコシステム的にもかなり強く、NewsPicksが独自性をもって拡大する難易度は高いという印象をもっています。(Twitterなどの既存SNSとの相性も効果的でなかった感じもします)将来的に大きな収益貢献に寄与するかという確信度を現時点でどのように感じられているでしょうか?
坂本 当然noteさんが非常に素晴らしいシステムを持っていることは、私も理解をしております。その中でNewsPicksの強みは別にあると思っております。
先ほどスライドの中でもご説明させていただきましたが、1つはNewsPicks中に、千数百円の課金をして日々コンテンツを収集しているユーザーが既に一定数存在していること。そして、まだ他のところでコンテンツ発信をしていないピッカーの方々が多く存在していること。
あと付け加えると、NewsPicksの記事に対してコメントし合うというカルチャーですね。これもトピックスの新しい価値になると思っています。
トピックスはオーナーの方々が一方的に発信していく情報発信の場ではなく、オーナーの方が発信して、近い専門性を持った専門家の方々が議論をしたりコミュニケーションすることで、さらにそのコミュニティを深めていくという思想になっておりますので、他社プラットフォームとは異なる世界観を作っていけるんじゃないかと思っております。
これが大きな収益貢献に寄与するかっていうところを、今そこまで見えていますとは言えないものの、そういったコミュニティを作っていけるということに関しては自信を持っております。
Q29:先日、facebookのユーザー層は、ユーザーの加齢とほぼ同じように進行している旨の報道がありました。NewsPicksのPickerも特に、非Proピッカーでは活性化が見られないように思いますが、定量面などからどのように捉えられているでしょうか?
坂本 NewsPicksはこの数年間、プロピッカーの方々の数をどんどん増やして、専門家の方々をどんどんフューチャーしながらコミュニティを作ってきました。
これからは逆にもう少し裾野を広げたコミュニティを作っていきたいと思っています。例えばトピックスの中ではあえて「プロ」という表示を入れていません。プロピッカーでない方々も含めて、専門性を持った方々が発信しやすいコミュニティを作っていくところは私も意識をしておりまして、そこのコミュニティ活性化っていうのはトピックスから実現していきたいと思っております。
Q30:11/2にNewsPicksのプレミアムプランの値段改定を出されているが、今回NewsPicks事業の大幅なリニューアルを説明されたにも関わらず、それに含まれていないのはなぜでしょうか? 重要ではないのでしょうか? 一定の重要性があるならば、理由と業績への見通しについてコメントを頂きたいです。
坂本 プレミアムの価格改定を入れていないところに関してですが、NewsPicksの今回の価格改定に関しては全てのユーザーを一律で上げるというものではなくて、新規の会員なおかつ月額会員に限定した形になります。
なので事業的な大きなインパクトは短期的には大きくありません。ただし、長期的には当然MRRの上がり幅は少しずつではありますが高まると考えております。
Q31:原価が抑えられ、売上が伸びているのはQuartz撤退が要因でしょうか。
千葉 売上が伸びていることに関しては、Quartz撤退によって売上は減ってしまいましたので、必ずしもご質問の趣旨と違いますが、原価が抑えられている、つまり粗利率が上がっていることに関しては、Quartz撤退が主な要因になっています。
ただ他の既存事業も、粗利率自体はSaaSですので上がっていく構造になりますので、Quartzのみではないというところを補足させていただければと思います。
Q32:体制変更とトピックス事業の関係について、もうすこし説明いただきたい。(CEOを続投しトピックス事業にトップダウンで力を注ぐ、というほうが NewsPicks としてそれぐらい力を入れる事業なのだ、というメッセージが伝わるのでは?と思ったため)
稲垣 私たちがこれまで新規事業をやってきた経験としては、新規事業の立ち上げには本当にパワーが必要ですし、集中することが何より重要であると思っております。それをNewsPicks全体を見ながら新規事業を立ち上げていくのは、かなり難易度が高いことです。
これを前提に考えた時に、トピックス事業の難易度を考えると、今回はその中で役割分担をした方がいいのではないかと判断して、この体制の意思決定をしています。
坂本 私としてもNewsPicksは事業が多岐にわたっておりますので、これまで通り全体を1人で見ながらだと、どうしても1つの事業に本当に専念しきるにはリソースが不足するなと思っておりました。
そのため稲垣と佐久間と役割分担し、私がしっかりと事業立ち上げにコミットすることで、このトピックスを垂直に立ち上げるという体制が一番いいと判断いたしました。
Q33:品川駅の広告問題がありましたが、あのような奢った考え方(みんな俺らのことが、分かるだろう?)も株価低迷の原因だと考えます。ちゃんと社会に対して、丁寧に低姿勢でコミュニケーションすべきと思います。
稲垣 品川の件に関しましても先ほど坂本がお伝えした通りであります。しっかりと 皆様のご反応を受け止めて、次回以降にはこういったことが起きないように真摯に取り組んでいければと思っております。コメントありがとうございます。
Q34:米国のクリエイターエコノミーに関する潜在市場規模を示して頂きましたが、日本におけるクリエイターエコノミーに関する潜在市場規模の予測はありますでしょうか?
坂本 こちらのマーケットはやはり米国の方が先を行っているというところもあり、データもアメリカのものの方が多くて、日本はまだいいデータは出てきてないかなと思っております。また出てきたら、開示資料の中でも伝えていければと思います。
Q35:長期戦略説明会のポイントで示されていることは、今回説明いただいてもいい、説明されるべき内容のように思われます。特に利益ポリシーについてはそうだと思います。12月16日にならないと説明できない理由があるのでしょうか?
稲垣 率直に間に合わなかったということが要因です。段階的にでもお伝えすることはできたのですが、やっぱりこれまでの反省としてもバラバラにお伝えしても皆様が腹落ちするレベルで伝えきることができておらず、しっかり全体像と共にこういった1つひとつの要素をお伝えしていかなければならないと判断しました。しっかり全体をまとめて12月16日までに資料に落として、ご説明させていただく形を取らせていただければと思っております。
Q36:各部門のEBITDAを合算すると468百万円で、連結のEBITDAは332百万円で差額▲136百万円。2020年4Q(Quartz撤退後)では各部門のEBITDAを合算すると536百万円で、連結のEBITDAは522百万円で差額▲14百万円となりますが、▲136百万円と▲14百万円は何ですか?
千葉 この差額に関してはQuartz撤退後と書いていただいていますので、連結の消去だとご理解いただければと思います。我々の開示は各セグメントのそれぞれのEBITDAを開示しつつ、内部取引を消去した上で連結では相殺をしております。
また、その他調整額というところに、連結消去のコストが入っていますので、それを合算した上で連結ベースではEBITDAを開示させていただいています。
Q37:決算短信の「その他」部門の売上9百万円=SPEEDA EDGEの売上と考えてよいですか?
千葉 おっしゃる通り「その他」には、SPEEDA Edgeの売上が含まれていますので、そのようにご認識いただければと思います。
Q38:広告事業の売上の一部が3Qから4Qに期ズレしたのではないのですか? それで4Qの広告が昨年以下ということは実態は広告事業はかなり不振なのではないでしょうか。
坂本 先ほどお話しました通り、我々としては4Qの数値に関しては通期全体で見ております。通期全体の中でしっかりと目標達成する、NewsPicksの売上と利益の目標を達成する中でいうと、それを達成してる範囲では、来年以降の成長にしっかり投資をしていくことを考えております。その中でいうと4Qに関しては昨年と全く同じ水準までは目指さない。ただし、当然3Qよりは上回っていくことを想定しております。
Q39:INITIALのMRR成長率が高まってきていますよね。FORCASとINITALの別セグメント開示をお願いします。
千葉 こちらに関してはFORCASを別セグメントでというご質問もいただいてますので、来期SaaSそれぞれのプロダクトをどのように開示するかという中で、検討させていただければと思っております。
Q40:業績予想の修正を公表されていますが、こちらは東証の開示基準にはヒットしていないように見えるのですが、任意開示ということでしょうか?任意開示であれば、このタイミングで業績予想の修正を公表された意図を教えてください。
千葉 おっしゃる通り、今回我々の開示した修正の幅、レンジについては、東証が定める上方修正・下方修正の基準にはヒットしていません。
さすがにこの11月4日というタイミング、かつ今回下方修正には該当しないまでも、特別損失が多額に出ることを考慮した上で、このタイミングで着地見通しを開示すべきではないかと社内で議論して、今回開示に至ったとご理解いただければと思います。
Q41:FORCASが希望の星化していると思うが、FORCASがなぜここまで伸びているのか説明してほしい。
千葉 FORCASに関しては本当に我々の中では非常に強い伸びを示していまして、新しく展開したFORCAS Salesを含め、顧客数およびその進捗率もしっかり進んでいる実態があります。
1つはプロダクト開発においてお客様と一緒に共創してきた、共に作ってきたという過程が非常に良かったのではないかなと思っています。早い段階からFORCASのユーザーを巻き込んで、そこでコミュニティを作りながら、どういう機能・価値・データが作れればFORCASが伸びるのかというところを、お客様と共に作ったという部分は非常に大きいのではないかなと感じています。
また、我々にとってはSPEEDAでSaaSの組織作り、拡大の仕方を学び、試行錯誤しています。FORCASは拡大するフェーズに入っていますので、SPEEDAで学んだノウハウを活かせている点も、FORCASが伸びている一因ではないかなと思っています。
当然ながらプロダクトとして優れている、お客様の課題を解決できているというところは第1にありますけれども、SPEEDAでの学びをFORCAS立ち上げ時、拡大期で活かすことができたというのは、SaaS事業を複数立ち上げることができる実例ではないかなと思っています。
Q42:「経済情報で、世界を変える」のは、いつなんでしょうか?
稲垣 この言葉自体は私たちの存在意義であるミッションになりますので、経済自体が変化し続ける中で永遠に追求し続けるテーマであると思っていますが、この「世界」というのも、1人ひとり、一企業一企業の方たちに満足していただけなければ実現できないことになりますので、そうした方たちに自分たちから見える「世界が変わった」と言っていただけるように、引き続き努力していきたいと思っております。
Q43:本社移転の地代家賃コスト増加分はいくらになるか教えてほしい。
千葉 こちらに関しては現時点では回答は控えさせていただければと思います。来年2月に来期の業績予想を公表する際に、コストの増分については一定詳細にご説明できればと思っていますので、そのタイミングまでお待ちいただければと思います。
Q44:1番の経営課題を教えてください。
稲垣 私と佐久間の分担として佐久間に事業をメインで、私の方で組織をメインで見ていますので、組織サイドの方でお答えをさせていただきますと、やっぱりコロナの影響のところでメリハリを持った働き方ができず、どうしてもメンタルも含め不調をきたすメンバーが一定程度いるというところが今一番の課題かなと認識をしています。ただこれは他社さんともいろいろ意見交換をする中で、当社だけで起きていることではなく、日本全体ないしグローバルでも起きているような問題だと認識をしています。
こういったコロナのような問題は、今後も何かしらの形で起きる可能性はあるという前提に立って、オンラインの環境を一定のベースにしつつも、その中でもしっかりメリハリのあるような働き方、ちゃんと労いなどの声を掛け合えるような関係と時間を作っていくことが重要だと思っています。ここの部分の仕組み化や設計について私の方で主導して改革をしております。
こういった世の中でもみんなが安心して良い気持ちで働いていけることが、良い事業を作る上では最も重要なことだと思っていますので、しっかりと注力していきたいと思っております。
また残りのコメントのところは本当に温かいお言葉をありがとうございます(※)。しっかり頑張っていきます。
Q45:Hello, please could you give more detail on the costs and investment at SPEEDA that are causing the EBITDA losses? How will they change over the next 2 years?
(EBITDA赤字の原因となっているSPEEDAのコストと投資について、もう少し詳しく教えてください。それらは今後2年間でどのように変化していくのでしょうか?)
(説明会で回答が漏れておりましたので、追加で回答いたします)
千葉 SPEEDA事業のEBITDAマージンが下がっている要因は、セールスチームの強化による先行的な費用増加と、エキスパートリサーチ売上拡大のための先行投資です。
セールスチームの強化は遅れて売上増加につながるため、向こう2年でみるとEBITDAマージンにはネガティブには働かないと考えています。
エキスパートリサーチの成長投資は、具体的には人員増加とマーケティング費用になり、こちらも売上が一定の規模を超えてくると利益率はポジティブに変わると思います。
SPEEDA事業はEBITDAマージン30%を基準の目線感とし、売上成長率とのバランスを取りながら、成長投資をしていきたいと考えています。
ご質問に関しては以上かと思いますので、こちらでQ&Aを締め切らせていただければと思います。残り3つのコメントに関しては、本当に温かいコメントありがとうございます。ぜひ成果を出す形でお返しできればと思っていますし、引き続き忌憚ないご意見をいただければと思っております。
本日の内容に関しては毎回恒例ではありますけれども、明日NewsPicksに記事として公表させていただきますので、併せてご確認いただければと思います。
最後に、告知になりますが、第4四半期 通期決算説明会に関しては2022年2月9日を現時点で予定しております。こちらに関しても引き続きよろしくお願いいたします。
また冒頭ご説明した長期戦略説明会に関しましては、オンラインの配信もありますし、今年の12月16日の開催を予定しております。18時からこのような形で配信できればと思っておりますので、年末のお忙しい時期だと思いますが、皆様よろしくお願いいたします。
以上をもちまして、株式会社ユーザベース 2021年第3四半期決算説明会を終了いたします。改めてお忙しいところ、皆様ご参加いただきまして誠にありがとうございました。
※質疑応答の際、以下のコメントをいただきました。誠にありがとうございます。
・色々な雑音や浮き沈みはあると思いますが、淡々と積み重ねていただけるよう期待しています。頑張れユーザベース!!
・いつも、ひとつひとつの質問に対して丁寧な回答をしていただけることに感動しております。だからこそ、株価が低迷しても「ユーザベース」を全力で応援し続けたくなります。これからも、応援しております!!本日はありがとうございました。
・坂本氏はNP既存事業から完全に離れトピックス事業に専念する、と理解いたしました。回答ありがとうございます。期待しております。
・いつも千葉さん、稲垣さん、坂本さん丁寧なご回答ありがとうございます。佐久間さんも退院されたと聞いてホッとしております。応援しておりますので、頑張ってください。本当にありがとうございます。