2021/11/4

【幹部直撃】メルペイの後払いが、ユニークな理由

NewsPicks 記者
Buy Now Pay Later(BNPL)」──。「今買って、後で支払う」という形の決済サービスが盛り上がっている。
クレジットカードなど既存の後払い決済と違うのは、ユーザーは基本的にスマホアプリ上で、支払いを簡単に分割に変更できたり、支払い時期を払いやすいタイミングに設定できることだ。
サービス提供側も、AI(人工知能)を使うなどして、ユーザーの支払い能力を瞬時に判断できるなど、テクノロジー面で差別化を図っている。
このBNPLサービスが、クレジットカードを持たない若者層や、クレジットカードを嫌気する人を中心に使われ始めている。
矢野経済研究所の調べでは、2021年度にはEコマースにおける後払い決済の取扱高は、国内だけで1兆円の市場規模まで成長すると予測している。
業界の動きも激しく、9月には米決済大手のPaypal(ペイパル)が日本の後払いサービス「Paidy(ペイディ)」を3000億円という巨額買収を発表した。さらに、アップルも近々、後払いサービスを始めるという報道も出ており、国内外で後払いサービスの拡充が決定的なものとなりつつある。
こうした中で、後払い決済に2017年から参入したのが、フリマアプリ大手・メルカリだ。決済子会社のメルペイで後払いサービス「メルペイスマート払い」を開始し、今年サービスを拡大した。
これまでEコマースサイト側は、既存の後払い決済サービスを導入するのが一般的だった。例えば、Amazon.co.jpはPaidyと、ZOZOはGMOグループと組んでいる。
メルカリとメルペイは、果たして後払いサービスをどう作り上げていくつもりなのか。メルペイの山本真人COO(最高執行責任者)にNewsPicksがインタビューした。
INDEX
  • そもそも「後払い」とは何か
  • 3つの普及フェーズがある
  • クレカになくて、後払いにあるもの
  • 資金回収率は「99%」
  • 上限設定で「延滞率4分の1」
  • 「払う」だけじゃないメルペイ

そもそも「後払い」とは何か

──今、後払いサービスが日本でも普及しつつあります。なぜでしょうか。