2021/11/2

【直撃】ハーバードが「化石投資」から撤退した全裏側

NewsPicks編集部
INDEX
  • ①米Z世代の「キーワード」
  • ②「16歳」が生んだ逆転劇
  • ③「気候正義」を実現する
  • ④ハーバードを動かす意味
  • ⑤マッキンゼーでもできること
「気候正義」を動かすのは、私たちだ──。
今年9月、ハーバード大学が化石燃料への投資を行わないことを発表した。今や6兆円近い寄付資産額を運用する同大学のファンドが、化石燃料の開発を手掛ける企業への投資から、グリーンな使途へ振り向ける方針を示したのである。
ローレンス・バコウ学長は「経済を脱炭素化する必要性と、教育・研究目的を支える長期的な投資決定を行う受託者としての責任を考えた」と説明し、その後5週間で、9大学が化石燃料からの撤退を発表する大きな流れとなった。
日本でも少し報じられたこのニュースだけを見ると、大学も流行りのESG投資に乗ってきたのだな、という感想を抱くかもしれない。
だが、実は、この判断は大学側が自ら決めたものではない。