[26日 ロイター] - 米グーグルの持ち株会社・アルファベットが26日発表した第3・四半期決算は売上高が市場予想を上回った。広告事業が好調となり、ユーザーのトラッキングを巡る新たな制限を克服しつつあることが示された。

第3・四半期のグーグルの広告収入は41%増の531億ドル。アルファベット全体の売上高は651億ドルに増加し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の633億3600万ドルを上回った。

ただ、株価は引け後の時間外取引で0.93%下落した。

利益は189億3600万ドル(1株当たり27.99ドル)で、市場予想の1株当たり24.08ドルを上回った。3四半期連続で過去最高益を更新した。

アップルが過去数カ月の間にデジタル広告の個人情報追跡をユーザーが停止できるようにしたことから、広告主は支出を再調整。グーグルなどの広告収入に影響が及ぶ可能性が懸念されていた。

アルファベットのポラット最高財務責任者(CFO)は、傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」の広告収入について、アップルの対策による影響がややあったとした。

ただ、アナリストはグーグル全体としては検索エンジンが広告主にとって価値のあるユーザーの関心事に関するデータを収集しており、業界で他に類を見ないため、同業他社よりも影響が少ないと指摘する。

コンサルタント会社・フォレスターのアナリスト、コリン・コルバーン氏は「グーグルはアップルの変更による影響をほとんど受けていない」と述べた。

新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)に伴う雇用やサプライチェーンを巡る問題も、広告主の支出削減につながり、他社の業績を圧迫したが、グーグルではサプライチェーン問題が影響したのは自動車関連の広告収入のみだったと、同社のシンドラー最高事業責任者(CBO)は述べた。

クラウドサービス「グーグルクラウド」の売上高は45%増の49億9000万ドルで、市場予想(52億ドル)をやや下回った。

アルファベット全体のコストは26%増の441億ドルだった。

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