(ブルームバーグ):

米フェイスブックの株価が25日の時間外取引で上昇した。同社がこの日発表した7-9月(第3四半期)の同社ネットワークのアクティブユーザー数がアナリスト予想を上回った。また同社は自社株買いを最大500億ドル(約5兆6900億円)増やすと表明した。

フェイスブックと写真共有アプリのインスタグラム、チャットアプリのワッツアップを含む同社アプリのユーザー数の伸びと自社株購入継続が、7-9月売上高と10-12月(第4四半期)売上高見通しがアナリスト予想を下回ったことより重視された。アップルの消費者データ収集制限に加え、新型コロナウイルス禍後の景気回復に関連した不透明感に伴う持続的な逆風が見通しの重しとなった。発表文によると、7-9月の売上高は35%増の290億ドル。ブルームバーグ集計のアナリスト予想平均の295億ドルに届かなかった。 同社のネットワークの1日当たりアクティブユーザー数(DAU)は28億1000万人に増加。アナリスト予想は27億7000万人だった。同社の株価は時間外取引で一時約2%上昇した。

10-12月売上高は315億ー340億ドルの見通しで、アナリスト予想(348億ドル)を下回った。 7-9月の純利益は91億9000万ドル(1株当たり3.22ドル)に増加。1株利益のアナリスト予想は3.17ドルだった。前年同期の純利益は78億5000万ドル(同2.71ドル)。

フェイスブックは7-9月に144億ドル相当の自社株を購入したとした上で、購入枠を500億ドル引き上げた。

同社はまた、ハードウエア部門「オキュラス」を含む「フェイスブック・リアリティ・ラボ(FRL)」の業績開示を10-12月から始めると説明した。これにより同社は主要デジタル広告事業を仮想世界構築向け大型投資から切り離すことが可能になり、投資家もこうした取り組みに関連するコストと売上高を確認できる。

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は決算発表後の電話会見で「メタバース」(ネット上の仮想世界)への自社の集中的な取り組みに言及。向こう10年について「われわれの目標はメタバースが10億人に行き渡り、何千億ドル規模の電子商取引をもたらすのを後押しすることだ」と語った。

原題:Facebook Rises on User Growth for Family of Apps, Buyback (1)(抜粋)

 

(最終段落にCEO発言を追加して更新します)

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