[アムステルダム 23日 ロイター] - オランダの総合電機大手フィリップス<PHG.AS>は、123年の歴史がある照明事業を分社化すると発表した。利益率の高いヘルスケアと消費財部門の事業拡大に注力する狙いがある。

1891年にオランダのアイントホーフェンで白熱電球の生産を開始した同社にとって、大胆な方向転換となる。

フィリップスは主にアジアの新興国市場で利益率が低い家電分野から撤退し、ヘルスケア分野に事業の軸足を移しており、今回の照明事業分社化も同様の戦略に基づいている。

具体的に同社は、「ヘルステック」と「ライティング」に2分割される。両社ともにフィリップスのブランドを利用する。ライティングは独立した法人となる。

フランス・ファンホーテン最高経営責任者(CEO)は、照明事業を投資家に売却するか、株式市場に上場するかは明らかではないと述べた。ただ、分割によって投資家へのリターンは改善するとした。

分社化によるコスト削減効果は来年1億ユーロ(1億2850万ドル)、2016年は2億ユーロと見込んでいる。リストラ費用は2014年から2016年までの間で5000万ユーロと予想している。