(ブルームバーグ):

ソフトバンクグループは、サーバーコンピューター向けプロセッサーを手掛ける米アンペア・コンピューティングへの出資について同社と協議を行った。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。急成長する半導体分野への投資を多角化する動きだ。

関係者の1人によれば、アンペアはソフトバンクG以外にも複数の出資者候補と同様の協議を行ったが、現時点では資金調達の必要はない。関係者らは、協議が非公開だとして匿名を条件に語った。ソフトバンクGは創業4年のアンペアの評価額を80億ドル(約9150億円)超とする金額の出資を提案したという。

アンペアへの初期投資家にはオラクルなどが含まれる。アンペアとソフトバンクGの担当者はコメントを控えた。

アンペアはソフトバンクG傘下の英半導体設計会社アームからライセンスを取得した半導体技術を利用している。顧客はマイクロソフトやテンセント・ホールディングス(騰訊)、北京字節跳動科技(バイトダンス)など。アンペアは現在、来年に発売される新製品に搭載される自社製半導体の設計に取り組んでいる。

ソフトバンクGにとってアンペアへの出資が実現すれば、アーム売却を進める中での半導体分野への新たな投資となる。ソフトバンクGは米半導体大手エヌビディアにアームを売却することで合意したが、同計画の当局承認は難航している。

原題:SoftBank Weighs Stake in Ampere, Valuing Chipmaker at $8 Billion(抜粋)

(4段落目以降に背景などを追加して更新します)

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