(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは個人消費の回復の遅れを理由に今年と来年の米成長率見通しを引き下げた。

ヤン・ハッチウス氏率いるゴールドマンのチームは10日付リポートで、2021年の成長率見通しを年率5.6%と、これまでの5.7%から下方修正し、来年は4.4%から4%に引き下げた。ただその下方修正分の大半はその後の2年間の見通し引き上げで相殺されている。

エコノミストのチームは「経済再開や財政刺激策、累積した貯蓄、資産効果など、われわれの消費予測に影響する重要な成長要因について試算を見直し、新型コロナウイルスの動向に敏感な個人のサービス支出を阻害する一段と持続的なコロナ禍の重しを勘案した結果、個人消費の回復が一層、遅れると現時点で見込んでいる」と説明した。

半導体供給が来年下期まで改善せず、在庫の再構築が先送りされるとの想定も相まって、「回復の勢いが増すのはこれまでの予想よりもずれ込むことが示されている」と指摘した。

中期の成長に対する主な試練は財政支援の鈍化と、モノの購入減少を補うほど十分迅速にサービス支出が持ち直す必要性の2点だと分析した。

原題:Goldman Cuts U.S. Growth Forecasts for 2021 and 2022 on Consumer(抜粋)

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