コロナ禍で実用化加速「mRNA」医薬、日本人研究者たちの挑戦
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日本人を含め、世界の科学者の貢献に感謝します。記事はmRNAの性質や役割について正確に詳しく書かれています。記事を理解すると、NPでも交わされているmRNAワクチンに関する以下の論点が正しく理解できます。
1 mRNAワクチンは遺伝に影響するか?
2 ファイザー社製とモデルナ社製の違いは何か?
1については、「物質を置換 炎症抑制、ワクチン開発に寄与」の見出し以下
> 体内にはmRNAを分解する酵素がいたるところで存在するため、これを脂質の膜で保護し、細胞に到着後は速やかに溶ける手法を開発した。
との説明。
この技術貢献により、以下の特徴をもつmRNAワクチン開発に応用展開されています。
・脂質膜の効果はmRNAワクチンに応用され、投与後の分解を避けて細胞に届けられる。
・細胞中のリボソームはmRNAのコードを読んで、それに従ってアミノ酸の鎖を編み、タンパク質を作る。このタンパク質が細胞から漏出し、スパイクを形成する。
・mRNAは体内で分解され、ワクチン接種を受けた人の遺伝子には組み込まれない。
・免疫系は、スパイクタンパク質を認識すると、それに反応して抗体を生成する。この反応により副作用が生じることがある。
・抗体はその後のウイルス曝露に備えて反応を「記憶」する。この記憶があるため、COVID-19に感染すると免疫が働く。
補足資料(米国ワシントン州スノホミッシュ郡公衆衛生部門)
https://www.snohd.org/ImageRepository/Document?documentId=6074
上記によれば「mRNAワクチンは遺伝には影響しないはず」で、「遺伝する」との主張はその理論的根拠を失っています。(医薬品の性質上「絶対」はないため、今後も精査し続けられますが)
2については、1で引用した部分に加え、「有事・平時で使い分け」の見出し以下
> 石井教授は、ワクチンと一緒に投与してその効果を高める物質「アジュバント」研究の第一人者。これまで第一三共と共同で研究してきた。
各社ワクチンの「ウイルスmRNAから構成される部分」は基本的に同じですが、mRNAを分解する酵素からmRNAを保護し細胞に到達後分解させる性質を有する「脂質の膜」と効果的に作用させる「アジュバント(補助物質)」の違いが各社ワクチンの違いです。また、特許の本体です。新型コロナウイルスの世界的大流行を受け、異例の早さで実用化された遺伝物質のメッセンジャー(m)RNAを利用したワクチンですが、この仕組みを応用すればがんや難病を克服する「mRNA(リボ核酸)医薬」の道も切り開くことができるなど期待されています。本記事では、研究に果敢に挑んでいる日本人研究者が紹介されています。
mRNA研究は、コロナワクチンで注目されたが、多くの疾患の根本的治療目的に開発されていた。
実は、ウイルス対策とウイルスRNA活用は人間だけでなく、自然界のすべての動植物も関係している。農林業や水産・特に養殖分野での研究も進んでいるし、既に魚のウイルスワクチンは植物由来の餌として実用化手前である。
人間への利用はハードルが高いが、ウイルスワクチン含有レタスとか出てくるかも?