英GSK、塩野義と長期作用型HIV治療薬を開発へ
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HIV感染症の治療には、内服抗ウイルス薬併用が効果的であることがわかってきたため、現在は作用機序の違う抗ウイルス薬を3~4種類併用する療法が基本になっています。
投与間隔が1日1回~1日3回と異なる医薬品をそれぞれに正しい投与間隔で服用することは患者さんにとって利便性が劣ることから、投与間隔を減らすことができる長時間作用型の医薬品が開発されてきました。また、適した医薬品の組み合わせをあらかじめ「合剤」として開発してきました。記事に上がっている米ギリアド・サイエンシズ社が開発した「ツルバダ」は、合剤かつ通常1日1回の服用型のため、患者さんへの利便性が高いことから、HIV治療の基本薬(第1選択薬と呼ばれます)として使用しやすいことから市場シェアを伸ばしてきました。
塩野義製薬は、かねて英GSK(GlaxoSmithKline)および米ファイザー社とともに資本参加している英ViiV Healthcare社とのパイプがあり、欧州で長期作用型のHIV-1感染症(Vocabria)の治療薬の薬事承認を取得していました。今後、ViiV Healthcareの技術を発展させた改良型医薬品の開発を目指しているとの報道です。
「投与の間隔が3カ月かそれより長期の薬を目指す」と書かれていますので、徐放性注射製剤の可能性が高いと思われます(記事には詳細は書かれていません)。
改良型の医薬品については、ごく初期段階であり、効果や成功の見込みについてコメントできる段階にありません。通常、この段階からの成功確率は高くはありませんが、当該コンセプトの医薬品の開発を継続することでしょう。需要が高い領域に対する製品開発であることは言えます。HIV感染者数が多く素晴らしい薬が多数💊開発されています。公衆衛生予防では、PrEP(暴露前予防内服)で予防出来る事を日本ではまだまだアナウンスが足りない気がします。HIVは予防出来る時代になりました。
#HIV #予防の時代