[上海 22日 ロイター] - 中国フィンテック企業アント・グループ傘下で小口金融サービスを手掛ける「花唄(ファーベイ)」は22日、中国人民銀行(中央銀行)が運営するデータベースに消費者信用データの提供を開始したと発表した。

中国政府が金融テクノロジー分野に対する監視を強化する中、同社と規制当局の双方にとって重要な動きとなる。

花唄の声明によると、同社はユーザーの事前承認を得て、アカウント開設日や与信限度額、使用状況などの情報を中銀のシステムに送信する。ユーザーの個人的な消費に関する詳細は共有されないとしている。

アントの親会社は電子商取引最大手アリババ・グループ。中国当局は昨年11月、370億ドルに及ぶアントの新規株式公開(IPO)計画を阻止。それ以降、アントは政府主導の再編により金融持株会社に転換し、事業の一部を縮小している。

中国の大手インターネットプラットフォームはこれまで、事業運営やリスク管理、新規顧客の開拓のための重要情報であるデータの共有を拒否する傾向にあった。