【基礎から理解】「中国恒大」が破綻したら、何が起きるのか?
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別の記事でも書きましたが、
中国はカーボンニュートラルへの対応で自国でつくる鉄の量を抑えつつ、需要に対して不足する分は半製品を中心に日本や近隣諸国から積極的に輸入することで賄っています。
一方でその影響を受けて日本を含めた近隣諸国は鉄不足になり、中国という上客もできたことで国内メーカーが強気の価格改定を進めています。日本も同じであり、その状態が1年近く続いています。
半導体や木も足りませんが鉄も足りないのです。
恒大によって中国の景気減速(中国国内の鉄鋼需要の約半分は建設)が起こり、上記の構図を崩すのではないかと注目しています。
注目のコメント
株式市場を振り回している中国恒大集団問題について、基本的な事項と、専門家の今後の見通しをまとめました。
昨年夏からずっと続いている問題ですが、いよいよ社債デフォルトというタイミングになって、ようやく市場が反応した形です。放漫経営でも恒大集団は黒字だったため、他の黒字の企業も実は危ないのでは…という類推されてしまうところや、不動産価格に影響出かねない点がリスクです。
こうした混乱を避けために、中国政府は企業自体は救済しないと思いますが、住宅購入していた消費者側の混乱を防ぐための介入はするのではないかと思います。
注・後藤さまご指摘、ありがとうございます。一部有利子負債の日本円表記に誤りがあったので、修正しています。私が注目することは、
第一に、恒大の業務はほとんど中国国内にあり、世界への影響はリーマンブラザーと比べると、きわめて小さいこと。
第二に、33兆円などの数字を挙げて言うと非常に巨大のようだが、中国の地上げ屋としては巨大とは言えにくいです。政府の金では一応処理できます。問題の厳しさを認識すると、意外に早く動き出すかもしれません。
第三に、中国市場への影響はだからと言って小さいとは言えません。ますます不動産離れになり、経済もそれによって冷え込んでいきます。リーマンショックを見てアメリカは二、三年後にまた元気が出ましたが、今度の恒大ショックで同じく時間がかかるのではないでしょうか。ただし、住専の倒産のような事態はないだろうと思います。香港上場時に中国恒大の財務状況や社内コンプライアンスをチェックしなかったのでしょうか。もしできていないとしたら、中国株式市場全体が同様の状況とみなされます。それを今、中国当局は規制によって、軌道修正しようとしているのかもしれません。
米国株式市場から追い出される中国企業。その受け皿となる中国株式市場の健全性を再構築しようとしているように思えます。ゆえに、安易に中国恒大を政府が救うことはないでしょう。