2021/9/21

【最新レポ】mRNAで「次」はこんな薬が作れる

岡 ゆづは

須田 桃子

INDEX

• 誰も信じていなかったテクノロジー
• 急速に集まる「カネ」
• 3つの感染症を、1つのワクチンで予防
• 「悲願」のがん治療
• サプライチェーンにも波及

誰も信じていなかったテクノロジー

メッセンジャーRNA（mRNA）。

昨年までは、この言葉を一般の人が耳にすることはほぼなかった。

その名を一気に世に知らしめたのが、新型コロナウイルスのワクチンだ。

モデルナとビオンテックは、通常10年かかるといわれるワクチン開発の世界で、1年足らずで実用化までこぎ着け、臨床試験では90％を超える高い有効性をたたき出した。

これを可能にしたのが、「mRNA」である。

【新教養】メッセンジャーRNAはなぜすごいのか

NewsPicks編集部

2021年09月20日

mRNAは、4種類の化学物質（塩基）が連なった、DNAとよく似た分子で、体の中でタンパク質が作られる際の「設計図」の役割を果たす。

コメント

注目のコメント

• 須田 桃子

  NewsPicks 編集委員 / 科学ジャーナリスト

  ・2021年09月21日

  1回目の記事でも紹介したように、mRNAを使って作ることができる医薬品はワクチンだけではありません。
  
  mRNAの設計を変えれば、原理的にはどんなタンパク質でも作ることができるので、他の感染症やがんなど様々な病気を対象に研究開発が進められています。
  
  以前は実用化を疑問視する声もありましたが、コロナワクチンの成功で一気に状況が変わり、投資や買収も活発化しています。
  
  そんなmRNA医薬の現状と展望について、研究開発に携わってきた国内外の研究者や企業に取材した最新レポートです。
• 岡 ゆづは

  NewsPicks編集部 記者

  ・2021年09月21日

  新型コロナのワクチンで一躍有名になったmRNAですが、実はそのポテンシャルはワクチン以外にも広がっています。
  mRNAは、体の中でタンパク質を作る際の「設計図」（のコピー）の役割を果たします。
  その設計図を書き換えれば、あらゆるタンパク質を作らせることができる。この原理を使って、次世代の薬を生み出す競争が加速しています。
  
  以前からこの分野で地道に取り組んできた研究者は、どんな可能性を見出しているのか。最先端を取材しました。
• 塚本 俊太郎

  金融教育家

  ・2021年09月21日

  mRNAワクチンの有効性の高さは凄いなと思う一方、mRNAの設計図を基に特定のタンパク質を作り出す人体の機能も凄いなと思いました。
  人体の働きについても、今後解明が進んでいくことになりそうですね。