「異形の緩和」効果不発=遠い物価目標、見えぬ出口―長短金利操作導入から5年
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まずヘッドラインに関して「異形」とのことですがどの部分でしょうか、時事の記者はそれを明確にした方がよいと思います
金融緩和政策に関しては現代の経済学で言えば概ね常識的だと思います。YCCがやや個性的だとは思いますが
物価目標に関しては、軽症であれば金融政策単独でなんとかなりますが、重症だとなかなか効果が上がりにくくなるため、ほかの施策との連携を検討する必要があると思います(その一環がYCCだと思います)
金融緩和は主にマネタリーベース(ベースマネー)にはたらきかけますが、それはマネーサプライ(マネーストック)の増大を期待してのものです。マネーサプライが増大しないとすれば、それはまた対策を考えなくてはなりません(この役割は日銀の管轄をかなり超えるところもでてきます)
マネーサプライが増えるには民間の健全なdebt(貸し出し)がベストですが、次善の策として政府支出によるdebtの創出があります、これが財政出動です
目標未達には理由があり、それに私たちはどう対処していけばいいのか、というのが健全で建設的な議論だと思います
やってもだめだったから意味がなかったし止めるべきといった議論はすこし短絡的と思います。専門家としてはここで金融緩和を縮小することには背筋に冷たいものを感じます。むしろここまで金融緩和をしてなぜ物価目標が達成できないのかに関して、ポジショントークなしでメカニズム論として議論されてほしいと思います
そうすれば実務者も研究者も、そして国民も得るところが大きいのではないかと考えます
注目のコメント
効果不発って、アベノミクスで株価も3倍になりましたし、就業者数も500万人近く増えましたけど。
問題なのは、日本では金融緩和だけでは届かないほど中立金利が大幅マイナスになってしまっていることです。
こういう場合は、金融政策と財政政策を連携しなければならないのは米国主流派マクロ経済政策の常識です。国民の期待に対する働きかけを重視する日銀は、「必要があれば、躊躇なく婚約・結婚する」と言い募るしかない結婚詐欺師のような状況に置かれている。メッセージの効果上「できない」とは言えないが、現実に「できていない」ことのギャップが金融緩和政策への信頼を蝕んでいる。
日銀は率直に「適切な財政政策が行われたなら2%の物価目標は達成可能だ」とのメッセージを出すべきではないだろうか。自分たちの領分を越えていても、正しいことはハッキリ言う方がいい。
金融政策「だけ」で2%が可能だと言い張ることのメリットは最早薄れており、むしろ金融緩和が失敗だと解されたり、不信の対象になったりするリスクが高まっている。大事なのは、今、財政を「緊縮」(=いわゆる財政再建)の方向に振らないことだ。少なくとも河野総裁になった場合、同氏は「物価が上がれば景気が良くなる」というリフレ思想の倒錯した部分をバッサリ否定しているので、文中の河野さん(ややこしいですがパリバの河野さんの方)が指摘するようにアベノミクスのフレーバーが残るものは消しにかかる可能性はあると思います。それは全く正しいと思いますが、株式市場には好かれない考え方だとは思います。