2021/9/18

【坂野晶】ごみを減らすには「仕組み」が必要だ

ライター&エディター
21世紀の課題である「ごみ」問題。日常であまり意識する機会は多くないが、私たちが排出したごみの処分は、環境に負荷をかけている。

そんな課題の解決に取り組むのが、坂野晶氏だ。「ゼロ・ウェイスト」を自治体として日本で初めて宣言した徳島県上勝町で、ごみの削減に取り組んできた若きリーダーだ。

坂野氏が理事長を務めていたNPO法人「ゼロ・ウェイストアカデミー」は世界から注目を浴び、自身は2019年のダボス会議で共同議長の一人に選出された。坂野氏の経験とともに、ごみ問題の未来を考えてみたい。
INDEX
  • 「ごみの発生」を仕組みで抑制
  • 飲食店の在庫を「シェア」
  • 突然届いた「一通のメール」

「ごみの発生」を仕組みで抑制

どうすれば「ごみの発生抑制」ができるのか。
すでに長年ごみの分別とリサイクルに取り組んできた上勝町で、今こそ必ず取り組まねばならないと考えた課題です。
私たちは衣食住それぞれの観点から、「なぜごみが出るのか」「減らすためにはどのようなアプローチがあるか」を考え、戦略を立てていきました。
例えば、食品や日用品の量り売り。スーパーに行けば様々な商品が全て容器包装に包まれて販売されていますが、すぐに使うのであればきれいな包装は必要ありません。