(ブルームバーグ): 米半導体メーカー、クアルコムのクリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は同業の米エヌビディアによる英半導体設計会社アーム買収計画について、クアルコムも含め多くの企業がアームの独立維持のために投資するだろうと述べた。

アームはソフトバンクグループに2016年に買収された。アームの顧客でもあるエヌビディアは400億ドル(約4兆3700億円)超での取得を目指している。

アモン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、アームが成功しているのは全ての顧客を平等に扱っているためであり、同社は今後もこうした姿勢を維持する必要があると指摘。クアルコムがアームの独立性維持のため資金を投じる用意があるのはこのためだと説明した。

 アモン氏はソフトバンクGがアームを再上場させるなら、クアルコムはアームに投資するコンソーシアムに参加する可能性があると述べた。同コンソーシアムに加わる可能性がある他の企業の具体名は明かさなかった。

ソフトバンクGとエヌビディアは当局が買収計画を承認するとの楽観的見方を変えていない。ただエヌビディアは最近、審査プロセスが当初の予想よりも長引いていることを認めた。

ソフトバンクG幹部のマルセロ・クラウレ氏は14日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、エヌビディアとの取引が実現すると確信していると発言。「アームは素晴らしい企業だ。だから取引の完了を望んでいる。そうならなくてもアームの未来は明るい」と語った。

原題:Qualcomm CEO Says Many Others Want Arm to Remain Independent(抜粋)

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