【新概念】サステナブルな上場「SPO」ってなんだ?
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うーむ。考えさせられる内容です。
当社でも未上場企業のIPO時に、ソーシャルインパクトやSDGsの観点からの評価を盛り込んだ第三者評価書を作成を担当し、証券会社がソーシャルIPOと打ち出したことがあります。
が、こちらのSPOの基準と比較するとここまでESG評価を厳しくはしませんでした。
ご参考:「日本初 SDGs -IPOとして東証一部に上場いたしました」
https://www.poppins.co.jp/news/19377/
グリーンウォッシュをはじめとする様々なウォッシュ回避を考えると、SPOくらいのスタンダードであるべきだろうと思う反面、ESG側面の体制や情報開示の強化途上にある企業も多い中では、実際にSPOで上場する企業はかなり限定されそうな気もします。ちなみにESG格付け機関で上位3分の1に入るくらいの評価を受けるとなると、ESG・サステナに詳しい専任担当者がいて、ガバナンス体制も適切に整えられており、サプライチェーンの川上・川下含めてESG関連のモニタリングができる体制があるなどの必須要件が満たされていて、かつ毎年のESGパフォーマンスが良好という状態が必要です。つまり、上場前の時点で、社内体制だけでなく、株主含めてESGやサステナビリティに相当理解があるステークホルダーがいるということなのでしょう。
なお当社がソーシャルIPOの第三者評価をした際には、発行体にもヒアリングしつつ、ESG投資トレンドを踏まえつつ、今後のESG強化において期待すべきことを書かせて頂いています。
注目のコメント
SPOは「Sustainable Public Equity Offering」の略で、未上場企業が上場する際、ESGに配慮した会社であることを証明するためのフレームワークだそう。
持続可能であることは非常に重要だ。
WAmazingが関わる旅行産業、インバウンド事業は、都市部から富の再配分を地域にもたらし、地域に雇用を産み、持続可能な地域づくりに貢献できると信じて事業を行っている。が、しかし、地球規模でみると、飛行機や車や自動車で移動することは、CO2の排出にもつながる。自然から恩恵を受ける観光産業だからこそ、環境との両立は必須だと考える。近年の温暖化による豪雨などの災害の激甚化は、観光産業にダメージを与えている。また、暖冬傾向の冬は小雪になり、日本の観光資源である天然雪に恵まれないスノーリゾートも年によっては非常に苦しい。雪解け水がやがて地下水になり、温泉として湧いてくるまでは60年の月日がかかるが、逆にいえば、60年後の温泉資源も心配だ。
一方、ガラパゴス諸島のように、観光収入が、多様な生物と手つかずの自然をそのまま保護保全するための財源にもなっている。
産業発展、地域経済発展、環境保全はきっと両立できるし、できるかどうかというよりは、「両立しなくてはならない」時代に、既になっていると思う。今週火曜、スニーカーなどを手掛けるallbirdsがIPOを申請しました。
その人気ぶりから、アマゾンがallbirdsによく似たプライベートブランドを出したことも。それに対し、allbirds創業者がベゾスに「デザインだけでなく、サステナビリティも含めてパクってくれ」というメッセージを打ち出し、以前話題になりました。
今回の上場にあたっても、ESGに配慮していることを証明するために自ら高い基準を課しています。口先だけの「サステナビリティ」を謳う企業も多い中で、本気で環境に配慮しつつ、利益も出していけるか。これからがとても楽しみです。AllbirdsはB Corpですが、B Corpはほとんどがプライベートカンパニーです。以前、B Corpとして上場したEstyはその後B Corpであることをやめる選択をしています。
私が参加しているB Corpハンドブック翻訳ゼミでも、B Corpは上場してもB Corpであり続けられるのかという点で議論になりました。
サステナビリティやソーシャルインパクトを目指す経営と上場は両立しうるのか?Estyの時とは状況も違っていると思いますので、Allbirdsの今後に注目したいですね。