宇宙で使える次世代半導体開発へ、人工ダイヤ基板の暴露実験
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ダイヤモンドはパワー半導体のSiC、GaNに対して次世代パワー半導体と言われております。
(あのダイヤモンドが!?とビックリする方は多いことでしょう。)
ダイヤモンドのメリットでもあり、デメリットでもある点はSiCやGaNよりさらに大きいバンドギャップにあります。
バンドギャップはざっくり言えば、『その物質 (通常は不導体) を導体に変える困難度』だと思っていただければ良いです。(半導体に不純物を入れることで、電子という電気を運ぶキャリアを作るのですが、そのキャリアの出て来づらさとバンドギャップの大きさに相関があります。)
電力というパワーを注ぎ込みまくれば、キャリアは出てくるのですが、あまりにやりすぎると既存の物質の電子構造が乱れ、大リーク電流が流れます。バンドギャップが大きいと、そこのリミット上限は緩和されるものの、逆に言えば、半導体としてキャリア誘起させるのも難しくなります。
以上より、パワー半導体としての性能が高いということは逆にそもそも半導体として使いづらいという1面も持ち合わせることになります。
今回はそんなダイヤモンドを宇宙空間で使えるかという実証実験でもあります。
非常に今後が楽しみな実験の1つです。Beyond5Gを想定した動きですね。
衛星通信にまで広がるので、その布石です。
ダイヤモンド半導体のデバイス開発はアダマンド並木精密宝石と佐賀大学の共同開発で成功しています。
海外はどう動いているのか気になるところです。
新動作原理によるダイヤモンド半導体パワーデバイスの作製に成功
https://www.ad-na.com/magazine/archives/554