[ロンドン/ベルリン/パリ 23日 ロイター] - ジョンソン英首相は議長を務める24日の主要7カ国(G7)オンライン首脳会議で、バイデン米大統領にアフガニスタンからの撤退期限を延長するよう求める方針だ。ジェームズ・ヒーピー国防担当閣外相が明らかにした。

ヒーピー氏は、英国はアフガン市民を含む数千人の人々の退避を支援したいとして、8月31日の撤退期限を延長するよう求めていると述べた。

ただ、アフガニスタンを制圧したイスラム主義組織タリバンの承認が必要だと指摘。「たとえG7でも単独でその決定を下せない。引き続き31日に向けて作業を進めている」とLBCラジオで述べた。

ドイツのマース外相はベルリンで行った記者会見で、G7はカブールの空港からの退避活動を調整する必要があるとし、米国が設定した期限の8月31日以降も継続するかどうか調整しなければならないと指摘。24日の首脳会議では、退避を望む人々がカブールの空港にたどり着けるようにする方策についても討議するとし、31日以降も退避活動が継続できるよう、ドイツ政府が米国のほか、トルコなどと協議を進めていると明らかにした。

その上で「タリバンとも協議を続ける必要があり、ドイツ政府はまさにそのようにしている」と述べた。

また、 フランスのルドリアン外相は訪問先のアラブ首長国連邦(UAE)で、アフガニスタンからの退避には時間がかかるため、米国が31日に設定した期限について懸念していると表明。カブールの空港へのアクセスが引き続き最大の問題になっているとし、「米国や他のパートナー国と、現地での調整作業を一段と進める必要がある」と述べた。

フランスは軍の基地があるアラブ首長国連邦アブダビを通して、これまでにアフガニスタンから1000人以上を退避させた。