学生238人の登録抹消、ワクチン義務付けに従わず 米バージニア大学
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公衆衛生学的視点である「最大多数の最大幸福」の観点から見れば、また、現時点で明らかになっている新型コロナウイルス・ワクチンのデータをもってすれば接種の有益性は自明ですが、「個人の自由」との折り合いが悪く、米国でも強制力はありません。
しかし米国では、ワクチン接種で付随する「権利」が得られ、取得することにより大学で対面受講する「資格」を得られると多くの方が考えるようです。ワクチン接種が本人の意思で接種可能だという状況下において、かつ、受けられない方に対する配慮を別に行った上で、「(学生本人の健康を守るため)ワクチン接種を拒否する学生には対面講義や職場への参加を認めない」という考え方は、この記事にあるように米国ではおそらく主流でしょう。
日本では、ワクチン接種は個人の自由(主義)の範疇で、それにもかかわらず受けない方を認めないのは「差別」であるとの考え方です。米国では、人種、ジェンダー、信条などの「差別」に厳しい一方、ワクチン接種については「参加資格」の範疇なので、できるのにしないのは「自由意思による権利の放棄」と扱うのだと思います。
日本の文部科学省は、学校等に対し、次の内容の文書を発信しています。
・ ワクチンの接種は強制ではない。
・ 周囲にワクチンの接種を強制してはいけない。
・ 身体的な理由や様々な理由によってワクチンを接種することができない人や接種を望まない人もいること。また、その判断は尊重されるべきであることなどを生徒に指導し、保護者に対しても理解を求める。
・新型コロナワクチンの接種を受ける又は受けないことによって、差別やいじめなどが起きることのないようにする(ワクチンの接種に伴う差別やいじめなどについての相談窓口を設ける)。
ワクチンによる副反応被害は誰かには必ず出ますし、重篤な被害をうけることもあり得ます。それら不都合の可能性も受け入れ、全体最適や確率の考え方からワクチン接種を受け入れる国(例えば米国)や接種を義務付ける国と、ワクチンを打たないのは個人の自由と考える国とではコロナ蔓延後の回復力に差が出ることは、公衆衛生学的視点からは明らかでしょう。未接種の学生に対し、5月から散々接種するよう働きかけた上での措置。宗教や医療上の例外は認められているそう。学生の96.6%は接種済みであるということです。凄い。ここまで徹底できるのは、正直羨ましいです。ノルウェーでは大学での授業中は1メートルの距離の適応外で、学生は肩を並べて講義を受けることができる、ということになりました。しかし、若者の接種率はまだ6割程度で(強制できない)、しかも誰もマスクをしない(これも強制できない)。これに対して学生からも不安の声が寄せられていますが、多くの学生は普通の学生生活に戻れることを歓迎しています。ワクチン接種を急ぎつつ、多少のリスクを取っても、できる限り普通の生活路線でいく政策です。子供たちの新学期も注意深く、しかし予定通り始まりました。
現在バージニア大学に通っています。
海外からの留学生で、自国でワクチン接種ができなかった生徒・教授たちは渡米後すぐにワクチン接種し、すでに2回目も終えています(まだ2回目から2週間は経っていないようですが時間の問題です)。
個人的には、96.6%がワクチン接種済みであることにはとても安心感があります。学生の間でも、ワクチンの重要性が伝わっているため全く違和感ありませんし、権限の侵害だと主張する人もいません。
バージニア大学に通いたいならばワクチン接種が必須。いやならば違う大学に通えばよいだけのこと。
マスクは仕方がないですが、9月上旬にまたルールを見直すようです。