マレーシア首相に退陣要求 やまぬ政争、存在感増す国王
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経緯は複雑なのですが、だいたい1900年代の日本で政治改革とかいっていた頃の日本のような状況です。
マレーシアでは、50年間にわたってUMNOという自民党のような政党が政権を持っていました。しかし、1998年にUMNOが分裂して以来、いくつかの野党ができて、離合集散を繰り返して、今に至っています。
今のマレーシアの政権は、UMNOを割って出た政党とUMNOが組んで、できました。自民党と自由党と公明党の連立政権のようなものです。今も議席が一番多いのはUMNOなのですが、首相はかつてUMNOを割って出たムヒディン首相の政党がとっています。それが、今回の退陣要求の原因です。
つまり、UMNOが退陣要求しているのは、自自公連立政権で、自由党は自民党より議席が少ないのに、首相が自由党なのはおかしい、という要求です。
UMNOは、野党に接近して、不信任案を出してムヒディン首相を退任させよう、と持ちかけました。野党といっても彼らも多くはかつてUMNOを割って出た人たちですが。
つまり、首相の座をめぐってごたごたしていますが、どこも元々は自民党にいた人たち、というようなもので、これといって政策や理念で違いがあるわけではありません。
マレーシアは、この20年で新党がいくつも現われ、政権交代も起きましたが、どうも顔ぶれはそれほど変わらないし、政治に大きな変化があるわけでもない、というのがわかってきたところです。そうであるからこそ、いっそ政党ではなく国王に決めてもらうのがいい、という主張も出てきます。マレーシアはここの所連日、人口10万人あたり1人と世界でも最悪レベルの死者をコロナにより出してしまっている。有効性の高いmRNAワクチンを世界でも最も高い比率で接種しているシンガポールと、国境を隔てた隣国のあまりに厳しい状況に慄然とするしかない
混乱が続いているマレーシア政局について、最近の動きをまとめました。
本日も動きがあり、ムヒディン首相が先ほど、テレビで演説。自らが辞任しても、今のところ下院議員の過半数の支持を集めている後継候補はいないとして、各党の要望を踏まえた追加の経済支援、首相任期の導入などを提案し、超党派で自身を支持するようよびかけました。懇願と露骨な利益供与をセットにした懐柔策が、どこまで力を発揮するのか。目が離せません。