船の“脱炭素”へ実験 航行中に二酸化炭素を回収
NHKニュース
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船舶の代替燃料は、船のサイズや船種によって最適なものが異なり、まだまだ評価・検証が望まれる領域です。
そうした中、代替燃料への転換だけでなくCO2回収に注目して脱炭素を目指そうとするのが、今回の取組と言えます。
使用されるのは、陸上プラント用に開発されたCO2回収装置を洋上向け転用した、小型のデモ用プラントで、CO2の回収方法としては化学吸収法が用いられるようです。
これはCO2を溶解できるアルカリ性溶液(今回の場合は液体アミン)と化学反応を起こさせてCO2を分離する方法です。
ただ、液体アミンについては、漏出による生態系や人体への影響リスクが指摘されていますので、慎重な実証が求められます。脱炭素の副作用で環境負荷を起こすのは本末転倒ですからね。関西電力と共同開発したCO2回収技術で、アミン法と呼ばれるものです。
イギリスのバイオマス発電所に導入され、カーボンネガティブな発電所となります。
石炭運搬船で検証するというのが、ちょっと気にはなります。
小型化と効率的な回収、更にCO2利用も同時に進めるんでしょうけれど、石炭火力発電からCO2を回収して、その石炭の運搬船もCO2を回収しているという絵なんでしょう。
アミンが発癌物質なので、揺れる運搬船でアミンが大気に漏洩しないか、ということを検証するということも含まれているんでしょうか?
運搬船は重油焚きエンジンでしょうから、CO2以外の物質も回収して欲しいところです。
◎ MHIENGとDrax社、世界初・商用規模でのネガティブ・エミッション実現に向け協業
https://www.mhi.com/jp/news/210610.html