[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米ニューヨーク州のジェームズ司法長官は3日、同州のクオモ知事(63)が部下を含む複数の女性に対してセクハラをしていたとする捜査結果を発表した。

クオモ知事を巡っては、複数女性からセクハラを受けたという告発が相次いだことを受け、ジェームズ司法長官が5カ月にわたる捜査を進めていた。

ジェームズ司法長官は、クオモ氏が11人の女性に対し、同意なく身体に触れ、キスをしたり不適切なコメントをするなど「セクハラをしていたことが明らかになった」と表明。さらに「恐怖心をあおる環境」を作り、「セクハラの発生」を可能にするような「有害な職場」を生み出していたとの認識を示した。

捜査結果に対してクオモ氏は同日、不適切な行動は一切行っておらず、辞任する意向はないことし、「報告書は事実と異なる描写をしている」と反発した。

バイデン米大統領は、捜査結果を受けてホワイトハウスで記者団に対し、クオモ氏は辞任すべきだとの考えを示した。

バイデン氏は以前、捜査で不適切な行動を取ったことが立証されれば、クオモ氏は辞任すべきだとの考えを示していた。

クオモ知事は新型コロナウイルス対応での手腕が評価され、脚光を浴びた。今回の捜査結果は、同氏の政治的将来に打撃を与える可能性がある。

民主党が過半数を握るニューヨーク州議会の議長は、セクハラ行為が立証されたことを受け、弾劾調査をできるだけ早期に終了する方針を示した。

また、アルバニー郡の検察当局は、刑事事件につながる可能性があるかどうかの調査に着手したと発表した。アルバニー郡にはニューヨーク州の州都であるアルバニー市がある。