[ニューヨーク 3日 ロイター] - 米ニューヨーク市のデブラシオ市長は3日、レストランでの店内飲食やスポーツジムや劇場の利用など、同市における屋内の活動に際し、新型コロナウイルスワクチン接種の証明提示を義務付けると発表した。

顧客、従業員ともに証明提示が必要となる。

米主要都市としては初の試みで、9月13日から本格導入される。

デルタ変異株の感染が拡大する中、ワクチン接種を促すことが狙いだ。ニューヨーク市では人口の約60%が少なくとも1回目のワクチン接種を済ませているが、低所得などの特定の地域では接種率がなお低水準にある。

公共の屋内施設でのマスク着用については、デブラシオ市長は強く奨励するとしつつも、義務化には踏み切らなかった。

ニューヨーク州のクオモ知事は2日、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局とメトロポリタン交通局の職員に対し、来月から新型コロナワクチン接種または毎週の検査を義務付けると発表。さらに、バーやレストランを含む民間事業者に対し、施設に入る全ての顧客にワクチン接種証明を義務化するよう呼び掛けた。

米国内ではデルタ株の感染が拡大しており、フロリダ州やルイジアナ州では入院者数が過去最多を更新した。

ルイジアナ州のエドワーズ知事は市民に屋内でのマスク着用を再び義務付けた。一方、フロリダ州のデサンティス知事はマスク着用とワクチン接種の義務化に消極的。

カリフォルニア州でも3日から、サンフランシスコ・ベイエリアの8つの郡の当局が屋内の公共の場でのマスク着用を再び義務化した。

米食肉加工最大手のタイソン・フーズは3日、全従業員にワクチン接種を義務付ける方針を表明した。

また、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーター、ステランティスの米自動車大手3社(ビッグ3)と全米自動車労組(UAW)は3日、新型コロナワクチン接種の有無にかかわらず、国内の全ての工場や事務所、倉庫においてマスク着用義務を復活させると発表した。