心の健康にいいのは大都市、人間多いと抑うつの防止に-米研究
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地方の方が都会よりも有意に自殺率が高いことは以前より日本でも米国でも統計的に裏付けられています。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/suicide04/7.html
https://www.cdc.gov/media/releases/2017/p1005-rural-suicide-rates.html
精神科臨床医としては、地方の閉鎖的共同体、因習的価値観がメンタルヘルスに与え得る悪影響は決して無視できないと感じます。コロナ禍で自殺者が増えている原因のひとつが、ステイホームで人との直接の交流が減ったことなのかもしれませんね。もちろん、DVや経済不安など、自殺者増にはさまざまな原因があるとは思うのですが、さまざまな原因のひとつとしてありえるのかも、ということです。
こちらが原典の論文です。
https://www.pnas.org/content/118/31/e2022472118
逆の結論に至っている研究も多いので検証が待たれるところ。
https://www.natureasia.com/ja-jp/ndigest/v8/n9/%E9%83%BD%E5%B8%82%E7%94%9F%E6%B4%BB%E3%81%8C%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E7%96%BE%E6%82%A3%E3%82%92%E8%AA%98%E7%99%BA%E3%81%99%E3%82%8B%EF%BC%9F/36595
ただこちらの記事でも言及されていますが、自殺率に関しては都市部の方が低いと言う傾向があります。
今回の結果は、都市生活のよくない面ばかりを強調するものであったが、都市生活が常に悪いというわけではない。例えば、都市生活と自殺との複雑な関係について研究が行われ、多くの国では、都市よりも農村地方のほうが自殺率が高いことが示されている。この研究結果についてはいろいろな解釈が考えられるが、都市のほうが経済活動が盛んであることや、刺激的で相互に影響を受けあう社会環境であること、また大規模な社会的支援ネットワークがあることや医療機関が身近にあることが関係しているのかもしれない。