2021/8/5

【カインズ高家】「自走する組織」は、こうやって作ろう

NewsPicks編集部 記者
カリスマの後を継ぐのは、荷が重い仕事だ。
特に、創業家以外の“外様”経営者がバトンを受けると、創業家に忠誠を誓ってきた社員たちは不安を感じてしまうものだ。
今から2年前、ホームセンター大手カインズの高家正行社長は、そうした状況に置かれていた。
銀行、戦略コンサル、事業会社を経てカインズに入社し、創業家の2代目からプロ経営者として社長の座を引き継いだ。
カインズは、カリスマ性のある創業家が30年間経営し、トップダウンで素早く動く組織のもと成長を続けてきた会社だ。高家社長の就任時、社内には少なからぬ混乱が生じただろう。
そこで高家氏は就任早々、創業家がこれまで築き上げてきた成功パターンを「封印」する改革案を打ち出した。
「カリスマが長く経営してきた組織は、その人がトップにいてうまく機能するようにつくられています。戦略を変更する前に、まずはそれを実行する『組織』を変えなければなりません」
高家社長はいかにして、カリスマに依存せずに成長する組織へとつくり変えていったのか。ロジカルな「脱カリスマの方法論」をお届けする。
INDEX
  • 創業家のレガシーを「壊す」
  • 否定は、本人の前で
  • 経営者だって、不安になる
  • 戦略の前に、組織を変える
  • 組織変革で、会社は変わる
  • 自走組織は「仕組み」でつくる
  • 次世代は、こうやって育てろ