[29日 ロイター] - 米バイオ製薬バイオジェンとエーザイは29日、アルツハイマー病協会国際会議で、共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」(製品名・アデュヘルム)の次期試験の詳細を明らかにした。

アデュヘルムに関する長期有効性と安全性のデータを収集するための試験で、今後4年間米国で6000人の患者を登録し、最長5年間患者をモニターする。

この試験は、米食品医薬品局(FDA)がアデュヘルムを承認した際に求めた検証試験ではなく、バイオジェンが承認後のデータを得るために実施する3つの試験のうちの一つ。

FDAは6月初旬、通常の審査過程に比べて短期間でアデュヘルムを承認した。ただ、実際に有効性があるかを確認するため、別途、検証試験を実施し、2029年までに試験を終わらせるよう求めた。

FDAの承認はアルツハイマー型認知症の治療薬を長い間待ち望んでいた患者や医師から歓迎されたが、一部の専門家は、明確な有効性が証明されないまま承認されたとし、連邦政府による調査を求める声も上がっている。

FDAのウッドコック局長代行は7月初旬にアデュヘルムの承認を巡り、手続きに不備がなかったか上部機関の米保健福祉省に調査を求めた。