[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米財務省が16日に発表した5月の対米証券投資統計によると、海外投資家の米国債保有は7兆1350億ドルと、前月の7兆0700億ドルから増加し、昨年2月以来1年3カ月ぶりの大きさとなった。

国別では、保有額で首位の日本が1兆2662億ドルと、前月の1兆2768億ドルから縮小。2位の中国も1兆0784億ドルと、前月の1兆0961億ドルから減少した。

全体の対米証券投資は1053億ドルの買い越しと、前月の1001億ドルから買い越しが拡大した。内訳では、米国債が934億ドルの売り越し。前月は496億ドルの買い越しだった。

米社債は173億4000万ドルの買い越しで、前月の101億ドルから買い越しが拡大。米国株は21億ドルの売り越しと、前月の133億ドルから売り越しが縮小した。

5月は英国からの米国債の購入が増加。アナリストによると、英国内の投資家だけでなく、英国を通して投資を行う他の外国人投資家も含まれていた。

TD証券(ニューヨーク)のシニア金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏は「米国債に対するセンチメントの変化がうかがえる」とし、「利回りの安定化を踏まえると、5月に外国人投資家が米国債に資金を投じたことは、特に驚くべきことではない」と述べた。