小売り最強・ウォルマート、いつのまにか「巨大なメディア企業」に“大変身”していた…!
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記事の最後に「ウォルマートのDX戦略成功の秘訣」が紹介されていますが、このうちの一つ「企業文化の刷新にまで手をつけたこと」をリードしたのは、かつてAdobeのCHROだったドナ・モリスです。
彼女は10年以上にわたりAdobeを改革し、破壊的イノベーションをもたらしました。年次業績評価を廃止してCheck-in(継続的対話)を導入し、育児休暇制度を大幅に拡充し、近親者を失った場合の忌引休暇を最大4週間に拡大し、全世界での男女同一賃金やプロモーションの機会の平等を達成するなど、様々な施策を圧倒的なリーダーシップを持って達成した女性です。ウォルマートの現在の大躍進を支えているキーパーソンの1人であることは間違いないでしょう。「5年分の成長をわずか5週間で達成した」—ウォルマートのチーフカスタマーオフィサーのジェイニー・ホワイトサイド氏が今年1月のNRFで語った同社がコロナ禍の昨年1年間で達成したDXでの成果。オンライングロサリーの急増に伴い、ストアピックアップと配送サービスが2020年度第一四半期に300%成長し、「5年間分の成長を5週間で成し遂げた」と語ったことが同NRFで大きな話題となりました。
ウォルマート、コロナ禍でのDXの躍進
(1)デジタルで顧客とつながる—3密回避需要を受けキャッシュレス機能搭載のアプリが消費者に浸透
(2)デジタルで利便性向上—同アプリにより、アプリで注文・指示、店舗で商品受取の流れが加速
(3)デジタルで成長戦略展開—リアルとデジタル双方での顧客接点を活かし広告プラットフォーム事業展開
ウォルマート、コロナ禍でのDXの躍進とそれ以前に同社が数年にわたって行ってきた努力についてまとめてみました。
実際の記事もお読みいただければ幸いです。Amazonのライバルとして描かれることが多いWalmart。
売上ベースで言うとたしかにライバルなのですが、そもそも客層やビジネスモデルが大きく異なり、将来の展望はこの違いが大きく左右する可能性が高いです。
最大の違いは「ブランドイメージ」
Walmartはつまるところ、創業者であるサム・ウォルトンがDNAとして埋め込んだ "Low Price, Every Day" のディスカウントストアです。
実際に行けば分かりますが、客層は中~低所得者であり、いわゆる「高級感」は皆無です。
対するAmazonですが、価格戦略自体は実はLow Price寄り。
売れてる商品があれば自社開発でPBとし、最安値でマーケットプレイスに出すのは有名ですね。しかし、同時にAmazonが展開するリアル店舗はAmazonGO、WholeFoods、AmazonFreshなど、そのイメージに「安かろう」のイメージはあまりありません。
私がいるシリコンバレーエリアには全てありますが、WalMartとAmazon系のコア客層は明確に違います。
統計以上に店舗の駐車場を歩いた時の体感で分かります。
また私自身、その「体感」からあまりWalMartには行きません。
WalMart自身がR&D投資をものすごくしていて、店舗DXが最先端であるのは間違いありません。一方でTargetなど競合が差を詰めつつあるのも事実で今後の競争は激化が予想されるのもAmazonのポジションとちょっと異なる部分。
この両社のブランドの違いは今後ビジネスに大きな違いを生み出すのではないか、と見ています。