(ブルームバーグ): 旧ソロモン・ブラザーズの副会長を務めた明神茂氏が共同最高経営責任者(CEO)として参画した英ヘッジファンドのホライゾン・アセットが、日本拠点を6月30日付で閉鎖したことが分かった。日本株への投資を引き揚げ、中国市場での運用に注力することに伴う措置。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

日本法人であるホライゾン・アセット・インターナショナル(東京・港区)は2002年の設立。関係者らによると、直近の人員は約20人だった。今後はロンドン、香港の拠点で中国・アジア株を運用の中心に据える。新型コロナウイルスが本格化する前のファンドの運用資産残高は約30億ドル(現在のレートで約3300億円)だったが、現在では半分以下にまで減少したという。

関係者らによると、日本株運用からの撤退に伴い、東京を拠点として共同最高投資責任者(CIO)を務めていた明神氏(71)は同社を退社する。明神氏は50年近く金融業界に携わっており、米ソロモン・ブラザーズのほか、米チューダー・インベストメントの日本代表なども務めた。

日本拠点の閉鎖に関するブルームバーグの問い合わせに対して、ホライゾンCEOのシェリフ・ナダール氏は「当社は中国にさらに注力するが、明神氏の長年にわたるリーダーシップと日本の元同僚たちの長年の貢献に感謝している」と電子メールでコメントした。

(第3、4段落に明神氏の退社と会社コメントを追加します)

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