日立、医療に3000億円 遺伝子診断にデータ解析技術
日本経済新聞
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同社はハードウェアからソフトウェアへの移行が企業ビジョンです。遺伝子診断事業でも遺伝子診断データの収集・解析事業に注力するということのようですが、医療検査領域で重要なのは「ハード(自動化機器)」だと思います。まずそこで継続的な事業性を獲得します。近年は特定遺伝子の発見により、特定の医薬品が使用できる「縛り」(個別化医療の重視)も作られているので、ビッグデータよりもパーソナルデータの方が、まずは重要でしょう。
記事にもあるように、日立は、最近医療機器事業を富士フイルムホールディングスに売却し、医療機器分野から撤退しているため、ちぐはぐな印象を受けます。この点も、機器をもたないと医療機関への定期訪問が維持できず、シナジー効果が生まれません。
日立は、ソフトウェア領域への転換が企業再生を導きましたが、逆にそのことが、(多角化他領域では)新たな「イノベーションのジレンマ」をうむのではないかとの危惧があります。何が何でもハードを捨て、ソフトを得るという企業の方向性が裏目に出ないことを願いたいと思います。