2021/6/12

【ビジュアル解説】ダイバーシティーは、このアーティストから学べ

NewsPicks, Inc. 公式アカウント
人種や民族、肌の色、国籍、性別などの多様性を認めていく。そんなダイバーシティへの意識の高まりが、日本においても広がりつつある。
そう語るのは、森美術館の片岡真実館長。今、最もアート界で注目される人物の一人だ。
森美術館といえば、2003年に開館した、日本では比較的新しい私立美術館だ。開館から20年弱だが、現代アートの拠点として、すでに日本を牽引する存在になっている。
そんな森美術館をひっぱっているのが、片岡真実さんだ。
彼女の経歴には「アジア人初」「女性初」が並ぶ。欧米の価値観が支配的であったアート界において、近年台頭するアジアや女性の道を切り開いてきた存在でもある。
片岡氏が次に手がけるのは、70歳以上の女性アーティスト16人の作品を集めた「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」だ。
なぜ今、この展覧会を企画したのか。アートやアートを取り巻く社会の現在地について聞いた。
INDEX
  • 進む「多様性」への気づき
  • 新しさだけが「現代アート」ではない
  • 性別、年齢をも超えていく「エナジー」
  • 日本初公開の作家が集結
  • 今こそ「平等な社会」へと向かう
  • コロナで重みを増す「日常」
  • 現代アートは「世界の縮図」

進む「多様性」への気づき

──昨年1月に森美術館の館長に就任された後に、新型コロナウイルスの感染が広がりました。パンデミックの中で、社会やアートにどのような変化があったと考えていますか。