米上院、対中競争法案を可決 北京五輪で外交使節禁止
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米国では、対中強行姿勢をとることが正しいという政治的風潮があると聞きます。しかし、バイデン政権は、中国と完全に対立したい訳ではありません。また、米国の経済界、特に中国のビジネスで巨大な利益を上げている、アップルやテスラなどの勝ち組は中国とのビジネスから撤退する気は全くないようです。ウォール街も中国に投資したくて仕方がないと聞きます。
米国が望んでいるのは、中国の発展を抑え込んで経済的にも米国に有利な状況を作り出し、米国が経済的利益を拡大することでしょう。しかし、中国がこれを甘んじて受けることはありませんから、米中間の緊張は高まらざるを得ない状況にあります。さらに、中国の対抗の意思と能力が強ければ、部分的にではあってもデカップリングが生じる可能性があります。五輪に外交使節を送らないというのは、イノベーションでも競争でもないのだが、米国議会はしばしば法案のタイトルとは関係なくいろんなことを盛り込んでくるので厄介。まあ、とにかく中国とは全面対決せよ、ということなんだろうけど。
北京五輪の話は一部分にはありますが、法案を読むと中心はアメリカの競争力強化の法案。賛成68反対32と共和党側の賛成をある程度は取り付けたという意味で「久しぶりの超党派」での上院通過。全米科学財団の強化が中心の現状の下院案との差は大きいかと思います。北京五輪の話が残っていくかは何とも。