日本のマネロン対策また「不合格」か 国際組織が8月に結果公表 相次ぐ不正流出に対策不十分
コメント
注目のコメント
マネロン規制は米国発で世界的に広がった潮流ですが、対応は本当に大変です。
まず、日本ではプライバシー保護の論調が伝統的に強く、預金口座とマイナンバーのような個人ID番号の紐付けが義務ではありません。FATF対応の観点からは、これが義務化されている国々の方が有利になりやすい面があります。
また、マネロン規制対応は、世界中の規制のアップデートとか、PEPs(Politically Exposed Persons)のアップデートなど相当なコストがかかります。しかも、このコストは一回対応したら減るというものではなく、むしろ増えがちです。
とはいえ、今や、マネロン対応の低評価は、国全体としての金融の競争力にも響きかねません。上述のような非競争領域(規制監督情報やPEPs情報のアップデートと共有)については金融機関間で極力協力するなど、そのコストを合理的な範囲に抑えて実効性を上げていけるかどうかが鍵だと思います。FATFの審査を終えた28カ国中、合格は英国やイタリアなど7カ国。日本は厳しいとの見方です。今回不合格となれば、国家としての信頼度が揺るぎます。
金融機関のAMLやCFT対策費用は年々増加。トップラインが伸びない中、コスト増は痛い。一律に強化ではなく、弱点強化の姿勢で望んでほしいところです。結果を見るまではなんとも言えないが、及第点を取る事が難しいのは事前に分かっていたと思われる。金融機関の意識改善も必要だが、利用者へのマネロン対策の必要性をいかに理解していただけるかも大事。マネロン対策を強化=面倒な手続きが必要であり、利用者に不便をかける事が多くなる。そうすると顧客が離れる可能性があり、各金融機関ともに大きく舵を切れない。周りを見ながら「こんなもんで・・」となりがち。