2021/6/2

【新教養】日本のノーベル賞研究が、不老長寿の切り札になる

大阪大学生命機能研究科/医学系研究科 教授
ノーベル賞受賞者の大隅良典・東京工業大学栄誉教授がパイオニアとして切り開いた研究分野が今、抗老化の切り札として熱い注目を浴びている。
オートファジー。細胞の中の不要なものや危険なものを包み込んで運び、分解して、細胞内で再利用する仕組みだ。
微小な世界で繰り広げられる、この究極のリサイクル活動が、老いや病気と深い関係にあることが、最近の研究でわかってきたという。
哺乳類のオートファジー研究の第一人者で、昨年12月に出版した一般向けの著書「LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義」(日経BP)が話題の吉森保・大阪大学教授が、生命の奥深い仕組みと注目の理由を存分に語った。
INDEX
  • 細胞のリサイクルシステム
  • 大隅博士のブレークスルーで進展
  • オートファジーの3つの役割
  • 加齢でオートファジーは低下する
  • 「ブレーキ」をなくすと寿命が延びた
  • 「下流」を狙って老化を抑える
  • 社会実装を目指し起業
  • 老化はプログラミングされている?