2021/6/3

【谷川浩司】伝説の棋士が見た「藤井聡太」、将棋とAIの未来

NewsPicks編集部
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、将棋棋士の谷川浩司氏だ。
いま将棋といえば、真っ先に思い浮かぶ名は藤井聡太だろう。2016年のプロデビューとともに29連勝でその名をとどろかせ、2020年には18歳にして棋聖、王位の2タイトルを獲得。その勢いはとどまるところを知らない。
しかし将棋界のスターは、藤井聡太二冠だけではない。時代ごとに、その時流を象徴するスターがいるものだ。
そのうちの一人が、谷川浩司九段だ。藤井二冠と同じく中学生でデビューし、史上最年少の21歳2カ月で名人を獲得。「天才」と呼ばれ一時代を築いた。中学生でプロデビューしたのは、藤井二冠を含めわずか5人である。
その谷川氏がこのたび、『藤井聡太論 将棋の未来』を上梓。かつての天才・谷川氏は、現代の天才をどう見ているのか。
その谷川氏も、40代後半以降はタイトル戦に臨むことが少なくなり、対局数も以前より減っている。30歳前後に全盛期が訪れる若い世界で、ベテランはどう振る舞うべきか。
また、いまや将棋界に欠かせなくなったAI(将棋ソフト)という新しいテクノロジーとのつき合い方は。「伝説の棋士」の言葉からは、ビジネスパーソンにも共通する哲学が垣間見える。
INDEX
  • 藤井聡太は、なぜこんなに強いのか
  • 将棋界での「藤井聡太効果」は
  • 「君たち、悔しくないのか」
  • AIは、棋士の「敵」から「味方」へ