[26日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアは26日、第2・四半期の売上高について、アナリスト予想よりも堅調な見通しを示した。ただ、変動の大きい暗号資産(仮想通貨)マイニング(採掘)市場が最近の売上高をどの程度押し上げたのか具体的に示せなかったため、株価は引け後の時間外取引で1%下落した。

エヌビディアのビデオゲーム機向けグラフィック半導体の需要は新型コロナウイルス流行期を通じて盛り上がった。ここ数年は画像認識といった人工知能(AI)アプリケーションで使用されるデータセンター向け半導体の売り上げも急速に伸びていた。

ただ、この日は仮想通貨マイニング向けでエヌビディア半導体の購入が急増していることに投資家は再び嫌気がさしたようだ。仮想通貨の価値上昇時にこうした傾向が見られる。投資家は仮想通貨マイニング以外のより安定した事業を注視している。

エヌビディアによると、こうした仮想通貨に特化した半導体の売り上げは第1・四半期に1億5500万ドルだった。仮想通貨マイナー(採掘者)は規模がはるかに大きな自社のゲーム機向け半導体セグメントも押し上げたが、どの程度かは不明だという。仮想通貨に特化した半導体の売り上げは第2・四半期に4億ドルに達する見込みとした。

エヌビディアはまた、英半導体設計企業アームを400億ドルで買収する計画について、依然として来年3月までの完了を見込んでいるとした。買収計画は米英の規制当局の調査を受けているほか、欧州と中国の当局の承認が必要となっている。

第2・四半期売上高の自社予想は63億ドル(プラスマイナス2%)。リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想は55億ドル。

第1・四半期の売上高は56億6000万ドルで、予想の54億1000万ドルを上回った。調整後の1株利益は3.66ドル。アナリスト予想の3.28ドルを上回った。

注目されているデータセンター事業の売上高は前年同期比79%増の20億5000万ドル。アナリスト予想の18億8000万ドルを上回った。

ゲーム機向け半導体の売上高は27億6000万ドル。前年同期の2倍以上になったほか、市場予想の24億7000万ドルも上回った。