2021/5/27

【深層】異次元の2兆円予算へ。自民党「半導体議連」の思惑

NewsPicks 経済記者
永田町が半導体産業をめぐって、うごめいている。
自民党は5月21日、「半導体戦略推進議員連盟」を発足させた。初会合では、日本の半導体産業再興に向けた政策提言を早急に取りまとめることで合意。
5月28日には2回目の会合を開き、定期的に会合をしながら、来年度の予算編成に向けて議論を重ねていく見込みだ。
この議員連盟(議連)には、安倍晋三前首相や麻生太郎財務大臣など重鎮が集結。
なぜいま与党政治家は、半導体に注目するのか。その深層を3分で解説する。
INDEX
  • 「Japan as No.1」をもう一度
  • 契機は4月の日米首脳会談
  • 半導体に無関心だった自民党
  • 過去の「国策」は成果に乏しく

「Japan as No.1」をもう一度

自民党が今回発足させた半導体戦略推進議員連盟は、こんなメンツだ。
「自民党半導体戦略推進議連」
【最高顧問
安倍晋三前首相、麻生太郎大臣
会  長】甘利明税調会長
所属議員自民党の国会議員約100人
初会合の席で、議連会長に就任した甘利氏や、最高顧問を務める安倍氏と麻生氏は、議連の意義をこう強調した。
甘利会長 半導体を制する者が世界を制する。
 かつて、日本は半導体王国だった。「ジャパン・アズ・ナンバーワン・アゲイン」を目指す。
 半導体戦略が今後の国家の命運をかける戦略、戦いになっていく。