[13日 ロイター] - 米娯楽大手ウォルト・ディズニーが13日発表した第2・四半期(4月3日まで)決算は、利益が市場予想を上回ったものの、注目されていた動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」の世界契約者数は予想に届かなかった。

引け後の時間外取引でディズニーの株価は3.7%下落した。

ロバート・チャペック最高経営責任者(CEO)は、映画やテレビ番組は通常の製作を再開しており、新コンテンツ提供により「ディズニー+(プラス)」や「ESPN+」「Hulu」などで新規契約者が見込めると述べた。

調整後の1株利益は0.79ドルと、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の0.27ドルを上回った。

ディズニーは、視聴者のケーブルテレビ離れが進む中、ネットフリックスに対抗するためネット配信サービスの早期構築に注力している。同社のテーマパークは新型コロナのパンデミック(世界的大流行)に伴う入場規制で依然として回復途上にある。

イーマーケターのアナリスト、エリック・ハグストーム氏は「(ディズニー+の)成長は、パンデミックによる当初の押し上げ効果が薄れ、大きく減速している」と指摘。「ディズニーのコンテンツへの投資を踏まえると、短期的な混乱が終息すれば、加入者の伸びは大きく回復する」との見方を示した。

ディズニープラスの契約者数は4月初旬時点で1億0360万人に達した。ファクトセットのまとめたアナリスト予想は1億0930万人だった。

ディズニープラスの有料契約者1人当たりの月間売上高は平均3.99ドルと、5.63ドルから減少。ファクトセットのまとめたアナリスト予想の4.10ドルも下回った。

総売上高は13%減の156億1000万ドル。市場予想は158億7000万ドルだった。

継続事業ベースの純利益は9億1200万ドル(1株当たり0.50ドル)と、前年同期の4億6800万ドル(同0.26ドル)から増加した。

メディア部門の営業利益は、前年比74%増の29億ドル。国内外のテレビネットワーク部門で利益が増加した。ストリーミングメディア部門は赤字となったものの、Huluの広告収入などにより、損失額は市場予想の半分以下の2億9000万ドルにとどまった。

テーマパーク部門は4億0600万ドルの営業赤字だった。米カリフォルニア州とパリのディズニーランドが全面的に閉鎖されていたことが響いた。カリフォルニア州のディズニーランドは4月30日に営業を再開した。