2021/5/4
「人生は一度きり」。ミレニアル世代のキャリア観に異変あり
INDEX
- 「リスク志向」の若者が増加
- 空前の「転職ブーム」が到来
- 企業は従業員の「引き留め」に必死
- 慎重派にも伝染する「冒険志向」
- 打ち砕かれた「キャリア信仰」
「リスク志向」の若者が増加
コロナ疲れが著しい、アメリカのミレニアル世代の労働者たちに異変が起こっている。
パンデミックのために1年間をMacBookの前で過ごし、気晴らしにパンを焼いたりペロトン(Peloton)のエクササイズバイクで運動をしたりしながら、立て続けのZoom会議に耐えてきた彼らは今、慎重に築き上げてきた人生設計をひっくり返してリスクを取る道を選んでいる。
割のいい安定した仕事を捨てて新しい事業を始める者もいれば、副業を本業にする者、ついに夢に向かって動き出した者もいる。「オフィスに戻って来い」という上司の要求を一蹴し、好きなときに好きなところで働けないならば会社を辞めると脅しに出ている者もいる。
ワクチンの接種率が上昇し、雇用市場が回復に向かいつつあることが、彼らを勢いづかせている。
資産価値の高騰や、1年に及ぶ外出制限で銀行口座の預金残高が増えたことも、彼らのリスク志向を強めている。一部の者が仕事を変えるだけにとどめている一方で、キャリアの階段を上るのをやめる者もいる。
彼らの動きにスローガンがあるとすれば、それは「YOLO」だろう。
YOLOとは「you only live once(人生は一度きり)」の略語で、10年前にラッパーのドレイク(Drake)が使ったことで流行語となって以降、リスクを恐れない元気な若者の間で使われてきた言葉だ。
「YOLO」という言葉を流行らせたドレイク(Kevin Winter/Getty Images)
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