【浜矩子】日本を蝕む「自分さえ良ければ病」の正体
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注目のコメント
下方への競争に明け暮れて高賃金を生むイノベーションが起こせなかった、そして下方への競争だけでは中国等に勝てないとかねがね感じていますので、共感するところは多々あります。
とはいえ1970年代のオランダの停滞は天然ガスブームに依存して製造業が国際競争力を落とし、資源価格の落ち着きと共に財政が管理不能に陥って税負担が急増、労働コストが高騰して失業が増大し労働組合運動が激化したのが主因ではなかったか。そしてワッセナー協定で政労使が取り組んだのは雇用確保のため賃金を抑制して時短を実施し、減税して公共支出を抑制することだったはず。オランダが復活を遂げたきっかけは行き過ぎた社会保障を整理して雇用の流動化を図ったことで、ドイツ復活の鍵となったシュレーダー改革に通じるものがありそうです。共に「公助」をむしろ減らしたわけで、実施の瞬間は労働者にとって優しいものではありません。
また、内部留保をやり玉に挙げるのは流行りではありますが、日本企業の利益率は決して高くありません。賃金を増やせば利益率が下がるという意味で内部留保の蓄積率が落ちますが、賃金圧力で赤字にならない限り内部留保が減るわけではありません。内部留保が減るのは配当で資本家の側に払い出すなどした時で、内部留保の多寡は、資金を資本で調達するか負債で調達するかの資本政策の側面が強いでしょう。「企業にたまってる分を、労働分配率を高める方向で使う」のは一つの方向性として分かりますが、流行りの説とはいえ「内部留保主義をやめる」ということを賃金に結び付けることに違和感を覚えないでもありません。それでなくとも企業の利益率が低い我が国で賃金を上げるには、単なる分配の議論に止まらず、企業の利益率を高める抜本的な方策を取ることが欠かせないように思います。
また、資源を輸入に頼る日本の富は、輸入した資源の上に築かれています。日本の成長が止まって他国が成長し、大きな財力を持つに至った他国に石油と肥料を買い負けたら、高齢化した農村でコメすら作ることができません。成長する世界の中で日本の成長が止まるということは、現状の豊かさが続くことでなく、国民が次第に貧しくなることを意味するのです。
アホノミクスにスカノミクスとなんとも過激で痛快ではありますし、富の循環も重要ですが、ちょっぴり強引な結論の導き方と感じないでもありません (^^;新著が「"スカノミクス"に蝕まれる日本経済」という題名なんですか?
この”スカ”って,菅首相のことなんでしょうか?
自分の本さえ売上が良ければ,他者の尊厳なんてどうでも良いのでしょうか?
そもそもこの方は,経済学者なんですか?
政府批判系キャッチフレーズがお得意なだけの文系経済評論家なんじゃないんですか?