[ニューヨーク 29日 ロイター] - 米IBMは29日、ソフトウエア企業のターボノミックの買収で合意したと発表した。同社はクラウドコンピューティング関連企業を相次いで買収している。

関係筋によると、ターボノミックの価値は15億─20億ドルとされており、2019年の340億ドルでのレッドハット買収以来、IBMにとり大型の買収案件。

IBMの株価は29日、小幅高で終了した。

アルビンド・クリシュナ氏が昨年最高経営責任者(CEO)に就任してからは、11件目の買収案件。クリシュナ氏はハイブリッドクラウドと人工知能(AI)分野に注力している。

ターボノミックはボストンに拠点を置き、企業のアプリケーションのリアルタイムパフォーマンスとコンプライアンスを高めるソフトウエアを提供している。

ピッチブックのデータによると、2019年9月に9億6300万ドルの評価額でトレンド・フォワード・キャピタルとハイランド・キャピタル・パートナーズから7000万ドル調達した。ベイン・キャピタル・ベンチャーズやシスコも出資している。

2020年5月のOEM(相手先ブランドによる生産)契約など、IBMとは提携したことがある。新型コロナ下で企業がクラウドへのアプリケーション変換を加速させたことで、2021年度の売上高は41%増加した。

買収は2021年第2・四半期に完了する予定。